火竜と空と猿と牛
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タ乗り物ダメなのにハッピー平気なのね」
「何言ってんだオマエ」
「ハッピーは乗り物じゃなくて『仲間』だよ?」
「「ひくわー」」
「そ、そうね。ごめんなさい」
ナツとルーがドン引きする。
そのナツとルーの後ろから、痺れを切らしたであろうバルカンが襲い掛かってきた。
「いいか?妖精の尻尾のメンバーは全員仲間だ」
しかしナツとルーはルーシィに言葉を続けている。
「じっちゃんもミラも」
「カナもロキも」
「来たわよ!」
ルーシィの叫びも気にせず、2人は続ける。
「うぜェ奴だがグレイやエルフマンも」
「アルカもティアも」
「解ったわよ!解ったから!後ろ!ナツ!ルー!」
2人の真後ろにバルカンはいる。
振り返ればすぐに戦闘となるのは目に見えているというのに、この2人は何事も無いかのようにしていた。
「ハッピーもルーもルーシィも、みんな仲間だ」
「もちろん、ナツもね」
その言葉に、ルーシィは何も言えなくなる。
「だから・・・」
「僕達は・・・」
そう言いながら2人はタイミングを計ったように同時に振り返る。
「「マカオを連れて帰るんだ!」」
バルカンの突進を避けながらナツは顎に炎を纏った蹴りを、ルーは風を纏った拳を叩き込んだ。
その衝撃でバルカンは吹っ飛ぶ。
「早くマカオの居場所言わねぇと黒焦げになるぞ」
「場合によってはその体を切り刻むよ」
ナツとルーの挑発に似た言葉に、バルカンはムキーッと鼻息を荒くする。
そして洞窟の天井に生えた氷柱を抜くと、2人に向かって投げつけた。
「ウホホッ!」
「火にはそんなモン効かーん!」
身体から熱を発するナツには氷柱が当たる前に溶けてしまう。
「大空領域!」
ルーが地面に手を置くと緑色の魔法陣が展開し、氷柱が吹き飛んで壁に刺さった。
「ウホッ!?」
「凄い!」
「大空領域は風の加護。いかなる攻撃も跳ね返し、無力化させる」
そんな2人に対しバルカンは・・・。
「ウホ」
「それは痛そうだ」
「斧?」
先ほどナツの蹴りで伸びてしまったタウロスの斧を拾った。
そしてバルカンは何か考えているのかいないのか、2人に向かって斧を振り回す。
「キェエエエエエエエッ!」
「わっ!」
「たとえ斧でも、風の加護には通用しない」
ナツは何とかその攻撃をかわし、ルーは避ける事もしない。
ぶあっと空を切る音が響くが、どうやら風の加護は消えていないようだ。
「うぉっ!危・・・なっ」
上手くかわしていたナツだが、つるん、と氷の床で滑ってしまった。
どしん、と重いモノが落ちる音がする。
それを好機
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