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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
六十七話:パパスの手紙
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の中に漕ぎ入れて。

 洞窟の中の湖に浮かぶ島に筏を着け、階段を下ります。

 村が無事で、ひと安心といったところではありますが。
 この洞窟にも仲間モンスター候補は、いるんですが。
 パパンの手紙の内容が気になって、やっぱり愛とか服従とか、そんな感じでも無い。

 ということで、相変わらず淡々と戦闘をこなして、どんどん先に進みます。
 まあ折角なので、アイテムは回収していきますけれども。
 仲間が増えれば、お金もかかるし。
 マップをそこまで覚えてないから最短距離で進めるわけでも無いので、ついでということで。


 洞窟の最深部、地下室のように整えられた場所にたどり着き。
 天空の(つるぎ)と、手紙を発見しました。

 (はや)る気持ちで手紙を手に取り、開いて中を見ます。

『ドーラ。お前がこの手紙を読んでいるということは、何らかの理由で、私はもうお前の側にいないのだろう。
 私は、邪悪な手によって(さら)われた妻のマーサを助けるため、旅をしていた。
 私の妻、つまりお前の母には、とても不思議な力があった。
 私にはよく分からぬが、その能力は魔界にも通じるものらしい。
 恐らく妻はその能力ゆえに、魔界に連れ去られたのであろう。
 そして私が調べた限り、魔界に入り、邪悪な手から妻を取りもどせるのは、天空の武器と防具を身につけた勇者。伝説の勇者だけ。
 私は世界中を旅して、天空の剣を見つけることができた。
 この手紙を書いている現在、未だ伝説の勇者は見つからぬ。
 しかし、いずれは天空の武器防具を求め、この村を訪れることもあるかもしれない。
 ドーラ。それまで天空の剣を守り、勇者を見極め、間違い無く渡して欲しい。
 ドーラ、お前はマーサの子。
 そして、女だ。
 存在が知られれば妻のように、その身を狙われることもあるかもしれない。
 側にいて守れぬことが口惜しいが、どうか、無事に。
 ひっそりとでも、幸せに暮らしてくれ。
 私は、妻は。
 例えこの命尽きようとも、ドーラ、お前の幸せを。
 いつも、祈っている。』

 目を通し終えた手紙を、黙って閉じます。


 どこまでも、本当に。

 私がどんなに頑張って鍛えて力を付けても、どこまでも。
 パパンにとってはどこまでも私は庇護対象、守るべき娘でしか無いわけか。

 …………悔しい。

 例え、私では無く(ドーラ)に対してのことでも、そうまで想ってもらえるのは、きっと幸せなことなんだろうけど。
 私は、パパンも、ママンも。
 助けたいって、思ってるのに。
 この世界に生まれ落ちてすぐから、ずっとそう思ってるのに。
 その気持ちは、全く伝わってないんだ。
 言ってないんだから、それは当たり前のことかもし
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