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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第32話 聖王器
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「よし、ゼルフィスセットアップ!!」
凄い勢いで大悟の周辺に風が巻き起こる。
登場した大悟はいつものアーチャー風のバリアジャケットだったが赤では無く、白とを基調とした姿で、どこか神聖な雰囲気に包まれていた。
「ゼルフィス、魔力刃展開」
『イエスマスター』
「!?全員伏せろ!!」
「ロングブレイド、ブレイクバースド!!」
只でさえ長い大剣に魔力刃を形成し、その長さは2mを越えていた。
そんな長い大剣なのにも関わらずそれを苦としない剣さばきで、先程までリンチしていた手下達を斬りつけ、そして砕け散った魔力刃は銃を持って牽制していた敵に向かって飛んでいった。
「なっ!?ぐあっ!!」
「あがっ!?」
まさか自分達も狙われているとは思っていなかった手下達は何の抵抗もなく、大悟の攻撃の前に倒れる。
「エース・オブ・エース………」
「圧倒的じゃないか………!!」
悔しそうにボスがそう呟く。
無事でいた手下達は近くで止めていた手下ただ1人だけであり、他の手下は全て倒れていた。
特に大悟の近くにいた手下達は斬りつけられたことにより出血していた。
「そしてその相棒に聖騎士最強のキルレントが使っていたデバイス………勝てるはずがない………」
「さあ、どうする………?」
「………降参だ」
その言葉を聞いた途端、人質から歓声が巻き起こった………
「そんなバカな!!AMFが高濃度で展開されていたあの会場で魔法など………」
「機動六課ではAMFでの戦闘も想定して戦闘していたからな。バリアアーマーに頼る必要無いのさ」
「だからといってあれは異常だ!!」
「まあ確かにな………」
コントロール室のモニターからの映像を見ながら小さく呟く。
(あの時とは本当にえらい違いだ。恐らく奴こそが魔導師最強だろうな………果たして今の俺に勝てるかどうか………)
そう思いながらも自然と笑みを溢すバルト。
「何ニヤニヤしてるですか?」
「何でもねえ。それよりバインドの方頼むな。それとここのホテルを要塞にしてるシャッターの方もな」
「注文が多いですよ!!少しは手伝ってください!!」
「俺は機械が苦手だ」
「ええっー!?じゃあどうやってコントロールを取り返すつもりだったんですか!?」
「ぶっ壊せばいいだろうが………」
「一生閉じ込めらちゃいます!!」
ギャーギャーバルトに叫ぶリイン。
(まあ何にせよ大事にならなくてよかった………)
画面に映るなのはとヴィヴィオを見ながらそう呟いたのだった………
「はあああああ!!!」
スバルの拳によってまた一体のガジェットが撃墜された。
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