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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
六十六話:サンタローズの村
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んな格好ですけど、私です。ドーラです。お久し振りです、シスター」
「……本当に?ドーラちゃん、なの?」
「はい。本当に」
「……ええ、面影があるわ。本当に、よく、生きて……。立ち話も何だわ。教会に、きてちょうだい?お話を、聞かせてくれないかしら」
「はい」


 と、いうことで、馬車はその辺に停めておくことにして、身軽になってシスターに連れられ、教会に向かいます。

 教会に来ていた村人や神父さんにまたひとしきり驚かれ、ついでだからみなさんに説明してしまうか、と思っていると、あれよあれよという間に人が集まり。

 村中から集まってきたレベルで、村人が大集合してしまいました。


「ドーラちゃん!まさか、生きてたなんて!驚いたけど、本当に良かったよ!」
「すっかり綺麗になっちゃって!なんでまた男の格好なんかしてるのかね、勿体無い」
「いや、わかるよ。こんなに綺麗になっちゃって、旅なんかしてるんじゃ。大変なんだろ、男に言い寄られて」
「そうは言ってもねえ。やっぱり勿体無いよ、ホントに」

 説明どころでは無い。

 久しぶりに帰った実家で、親戚のみなさんに囲まれてネタにされる若者みたいになってるんですけど。
 ほぼ、そのままですけど。

「……ところで。そっちの兄さんは、なんだい?……まさか、とは思うけど……」

 一人のおじさんが話を振ったのをきっかけに、ヘンリーにやけに冷たい視線が集中します。

 ……えーと、なんですか?
 なんでみんなして、娘が連れてきた男を見定める父親のような感じになってるの?

 ……とりあえず、紹介するか。

「この人は、ヘンリー。一緒に(さら)われて、十年一緒に奴隷をやってました。恋人とかそういうのでは無いです」

 私の言葉に、一気にざわめきが起こります。

「ちょっと、ドーラちゃん……」
「そんな、はっきり言っちゃ可哀想だろ!いくらなんでも」
「オレたちとしちゃ、ひと安心だけども」

 え、そっち?
 そっちに食い付くの?

「恋人でも無いのに一緒に旅してるってのも、どうなんだ」
「そうだよ、若い男女が二人っきりで、間違いでもあったらどうする」
「でも女の子の一人旅ってのも、それはそれで」

 話がおかしくなってきた。
 でも、そうだよね。
 普通そう思うよね。

 でもみんなは知らないけど、ヘンリーはみんなの命の恩人であるわけだし。
 あんまり認められすぎても困るけど、適度にフォローしてみるか。

「あの、みなさん」
「ドーラちゃん。ちょっとオレたちで、こっちのヘンリーさんに、話があるから。シスターさんと、奥で待っててくれるかい?」

 遮られた。
 そして、追い出しにかかられた。

 えーと、みなさん
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