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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
六十六話:サンタローズの村
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ずに、ヘンリーも着いてきます。
橋を渡って武器屋の前を抜け、遠目には変わらないように見える我が家が見えて。
完全に走り出したところでヘンリーの手が外れて、一人で家の前に着いて、扉に手を掛けて。
ガチッと錠のひっかかる音がして、扉は、開きませんでした。
「……そりゃ、そうか」
村が無事で、罪人扱いはされてなくても。
それならパパンが死んだことは、王様がちゃんと伝えてくれただろうから。
私も死んだと思われてる以上、サンチョが一人でここに残る理由なんて、どこにも無くて。
最後の義務を果たしに、国に戻ったに決まってる。
事実を確認して少し冷静になって家をよく眺めると、荒れているというほどでは無くても、サンチョが手入れしていた花壇に花は無く、窓の鎧戸が閉められて、今も人が住んでいる様子はどこにも見当たりません。
溜め息を吐いて振り返ると、馬車を引いたヘンリーが追い付いてきてました。
「ヘンリー。ごめんね、置いてきちゃって」
「いいよ、謝らなくて。……サンチョさん。やっぱり、いないのか」
「うん。そうみたい」
「そうか。……このまま、洞窟に行くか?それとも少し、休むか」
「大丈夫。行こう、このまま」
話していると、遠くから呼び掛けられました。
「もし。この家に、なにかご用ですか?」
少しの警戒を含む女性の声に、しまった怪しかったか、と少し反省して、そちらに向き直ります。
「すみません。……古い、知り合いの家で。今も、住んでいるならと思いまして」
嘘を吐く理由は無いけど、冷静に説明できる気もしなくて、ギリギリ嘘では無いようなことを、なんとか微笑みながら言うと。
十年前は見習いになりたてで、まだ少女の域を出ていなかった、今ではすっかり大人の女性になった村のシスターがそこにいて、ぽっと顔を赤らめて。
うん、いま男装中だからね、私。
多少怪しかろうが、そりゃあシスターだって赤くもなるよ、無理も無い。
「そうでしたか。……ご存知かもしれませんけど、この家の方は……」
頬を赤らめながらも神妙な顔で言い淀むシスターに、この流れなら言えそうだと思い。
「はい。知ってます。私も、ここに住んでましたから」
シスターが驚きも露に、顔を赤らめることも忘れて、まじまじと私の顔を見詰めます。
「ここに、って……。あなたは、まさか……。いえ、そんなはずは……。そもそも、男の子では無かったし……」
すみません。
余計な混乱を招いて、本当にすみません。
でも、こちらにも事情というものが!
だから言ったのに的なヘンリーの視線はキレイに受け流し、シスターに事情を説明します。
「女の身だと、色々と不都合があるので。こ
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