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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
黒鎧演義・其ノ八
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ま   が  ま  と
    く  や   れ  ひ
    ひ  わ   よ  し
    き  が      か
    め  み
    い  は
 く  ど
 ろ
 ゑ


何処へと 往きたまひしか 憧れよ
 今や我が身は 客引きメイド    黒衣


「次はこの珈琲をあっちのお客さんに運んでね!」
「かしこまりましたー」
「駄目・・・!あんな可愛い男の娘を見せられたら私・・・貯金をつぎ込んでこの店に通ってしまうわ!!」
「むしろあの子だけでご飯3杯はイケル!!」
「この喫茶店にライスってあったっけ?」
「知るかバカ!そんなことよりクロエたんだ!!」

あの、新お母さん。お手伝いはいいけど槍の鍛錬の時間が・・・

「だーめ♪今お客さんが多いからしっかり手伝ってね?」
≪あきらめよ・・・≫
(これも罰なのか・・・)

御櫃から始まったお手伝いは午後4時を回るまで続きました。途中お客さんの鼻血をみて危うく失神しかけたのを見た新お母さんからようやく休憩の許可が出て、僕はくたくたになりながら家のリビングへ戻っていきました。

後日、店の張り紙に「店内鼻血厳禁」という意味不明の張り紙が貼られたとか。







ヒトの定義は何なのだろう。

僕には昔おばあちゃんがいた。何でも知ってていつも優しいおばあちゃんだった。
ある日、おばあちゃんは老衰で死んでしまった。僕は悲しくていっぱい泣いた。
でも、おばあちゃんは帰って来た。息をしてなかったけど、ご飯が食べられなくなっていたけど、体がとっても冷たくなってたけど、下顎の犬歯がとても長くなってたけど、それでもおばあちゃんはいつもの笑顔で帰って来たんだ。

でも、おばあちゃんは村に皆に捕まって殺されちゃった。村の皆はおばあちゃんを死人だ、化物だ、起き上がりだって言いながら心臓に僕の腕よりも太い木の杭を刺したんだ。おばあちゃんはそのまま動かなくなっちゃった。

どうして殺しちゃったの?だっておばあちゃんは優しかったよ?身体だって動いてた。普通の人と違っていたけど確かにおばあちゃんのままだったんだ。起きて歩いて、僕にやさしくしてくれて、なのにおばあちゃんは生きてないって言えたの?本当に?

おばあちゃんの身体を見た。心臓からたくさんの赤色が溢れて出いて、僕はこう思った「あの赤色はおばあちゃんの命なんだ。心臓がどうとかじゃない、あの赤色がヒトの、生命の源なんだ」って。だから、血が流れるのはとても怖い。それは生命が流れ出ているってことだから。


「・・・という感じの夢を見た」
「それはまた・・・難しい夢を見てるんだね」

そう言って考えるようなしぐさを見せる少女。彼女は海鳴自警団が襲撃を掛けた月村邸のご息女にあらせ
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