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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第54話 入学準備もトラブル続き 後編
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付役と言ったでしょう。アニエス殿が自身を律し、トリステイン軍人として恥ずかしくない行動をしている限り力を貸しましょう。但し、その道を外れた時には、アニエス殿と手を切り私の下へ帰って来るように細工してあります」

 アロンダイトとの違いは、形状がロングソードである事と人格に加え、刀身に魔法金属を使って居ない代わりに雷の属性が付与されている事です。そして鞘の《帰還》対象が、剣を鞘へは可能ですが、剣と鞘を担い手へが出来ません。その代わりに、私の手元に来るようになっています。もしアニエスが道を外れたり盗難に遭ったら、ジャスティスは私の所へ転移して来るでしょう。その為に鞘の魔力キャパシティは、大幅に強化してあります。

「ふんっ。こんな奴じゃ、一月持たないんじゃないか? そもそも……」

 余ほどアニエスの態度を、腹に据えかねていたのでしょう。ユースが説教を始めてしまいました。その中には、かなり辛辣な言葉も含まれています。

「ユース」

 私がその態度をとがめると、途端に黙り込んでしまいます。ユースの態度が悪すぎます。本当に大丈夫なのでしょうか?

「それ位が良い」

「え?」

 私の心配は、アニエスの満足げな声に遮られました。

「今の私は信頼に足る人物では無い。だが、何時か認めさせて見せよう」

 今のアニエスには、何処か吹っ切れた様な雰囲気があります。今の話の流れで、如何してそうなるのか私では理解できません。彼女が帰った後も、首をかしげる事になったのでした。






 アニエスの帰還後に、私は自分とアナスタシア用の固有武器の製造に入りました。

 アナスタシア用の物は、直ぐに鉄扇(ミスリルだからミスリル扇?)に決まりました。親骨の一本を杖として、もう一本の親骨と中骨にアロンダイトの鞘と同様の術式を組み込む予定です。扇面(地紙)にもミスリルを使い、茄子の花でも描こうと思います。紫は昔から高貴な色とされて来たので、貴族としても体面も十分に保てるでしょう。親骨に宝石を仕込めば、魔法を吸収した際に魔力の貯蔵も問題ありません。

 私のはアロンダイトとほぼ同じ作りにしようと思います。形状は刀なのは当然として、大太刀・小太刀×2・匕首と四本必要です。

 ちなみに、属性付与は施しません。いえ、施せません。属性付与すると、杖としての性能に干渉してしまう事が分かったのです。色々と試してみましたが、この問題を解決する事は出来ませんでした。属性金属の思わぬ欠点です。属性剣は、非メイジであるアニエスやサイト用になってしまいました。

 まあ、それは良いでしょう。それよりも問題になっているのは、ルクシャナをどうやって買収するかです。切り札のジェラートを使ってしまったので、別に何かを考えて……

「ギルバー
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