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八条学園怪異譚
第四十話 開かずの間その八
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わしがたんまり持っておるぞ」
「おお、うわばみさんが持っておったか」
「そうだったのか」
「うむ、丁度今日博士にたんまりと貰ってきたのじゃ」
 あの悪魔博士からの頂きものだというのだ。
「イタリアのワインじゃ」
「ふむ、イタリアか」
「ではそちらにするか」
 鬼達はうわばみの言葉に頷いた、尚彼等は人間の姿に化けたりして学園の外に出張したりもしている。
 鬼達はうわばみの言葉を受けてだ、二人にあらためて問うた。
「ではどうする?」
「白ワインが来たぞ」
「ええと、じゃあお言葉に甘えて?」
「何か断ろうとした手前図々しいけれど」
「そうしたことは気にしないでくれ」
「言わないことだ」
 鬼達は遠慮を見せた二人に鷹揚に返した。
「それでは飲むか」
「今からな」
「うん、じゃあお言葉に甘えて」
「今から」 
 こう話してだった、二人も決めた。
 そしてその二人にだ、日下部と幽霊が言って来た。
「でjは我々はこれでな」
「私達は身体がないからね」
 だから飲み食いが出来ない、それでだというのだ。
「後は君達で楽しんでくれ」
「また何かあれば来てね」
「はい、今回は有り難うございました」
「色々と」
 二人も日下部達に頭を下げる、そうしてだった。
 鬼達、それにうわばみと一緒に白ワインを飲み冷奴とマスカットを楽しんだ。この日も楽しい最後を過ごすことが出来たのだった。


第四十話   完


                           2013・6・14
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