暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter30「師の想い、弟子の焦り」
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に自分の気持ちを叫ぶティアナにルドガーは落ち着いた口調で諭す。
この歳のティアナにはわからなくて当然のことかもしれない。
だが、彼女の選んだ世界ではそれは必要不可欠なこと。

ルドガーは彼女自身に気付いてもらいたいのだ。

「オマエの言う強さは、その手にある銃の腕や、力の強さのことだろ?確かにそれも大切なことだろう……けどな」

ルドガーは両手を平広げ見つめ、かつての戦いを振り替える。
もしエルに出会わなかったら、とっくにルドガーの時間は止まっていたかもしれない。
彼女の存在があったからルドガーは審判を超える事はできた。

「どんなに強い力を持っていても、大切なものを守ることができなければ、それは強いなんて言えない」

「まるで大切なものを失ったことがあるような物言いですね」

「俺は……」

「貴方の言っている事はただの綺麗事です!天才に私の気持ちがわかるものか!それに本当に何かを失った事がある人なら私の言っている事だってわかるはずですよ!」

「………」

これ以上ないほどに自分の心情をルドガーへぶつける。そして気付いた時には感情的になっていた事に気付き、しまったと後悔する。

「ル、ルド---」

「……いいんだ。今やっとティアナの本音を聞けた気がした。お前、俺にどこか距離を置いてるとこあるからなぁ。少しショックだったぞ?」

「えっ?」

怒られると身構えていたティアナだったが、逆に彼女の本音が聞けて良かったと語るルドガーに拍子抜けてしまう。

「とりあえず今日はもう休め。無理していざ出動って時にくたばってしまったら、あの豆狸の専用逆胸部マッサージ機にされるかもな」

ルドガーは笑い話にしているが、ティアナからすれば笑い事ではない。
二度となんな恥辱など味わいたくなどない。

「ほら、行くぞ」

「あっ……」

頭に思い浮かんだ苦い記憶を必死に払拭しているティアナの手をルドガーが引く。

「あの……ル、ルドガーさん……」

「リクエストを聞くぞ?」

「へ?」

「夜食のリクエストだよ。好きな物なんでも作ってやる」

そういえば、ルドガーが夜食を作くると言っていたなとティアナは思い出す。
しかし、ルドガーの食堂での勤務時間は既に終わっており、ティアナとしては彼に頼みづらいところ。

「悪いですよ、そんな。今日はもう簡単にスポーツドリンクで---」

「スポーツドリンクで済ますなんて言ったら、明日の朝飯はサイダー飯・特で確定な?」

「…………」

サイダー飯と聞いてあからさまに嫌な顔をするティアナ。

サイダー飯。

ルドガーが六課食堂に働き始めてからできた、食堂の裏メニュー。
ご飯でサイダー特有のシュワシュワ感を味わ
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