暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter29「拭えぬ過去」
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
しかして不服かい?」

腕を組んで微妙な顔でヴェロッサを見る。

「カリムの妹なら納得やけど、ロッサの妹はなぁ〜」

「酷いなぁ」

はやてにそう言われ笑いながら少し複雑そうな顔になるヴェロッサ。
その微笑ましいやり取りを聞いていると2人は本当の兄妹にしか見えない。
だがその反面、仲良く話す2人を見て何故かルドガーは胸に小さな痛みを覚えていた。

(……なんだよ、この気持ちは)

胸に手を当て、痛みの正体を探る。

……当然何もわからなかった。

「ルドガー?」

そんなルドガーを見て不思議に思ったはやてが声を掛ける。悩んでいた事を悟られぬよう、ルドガーは気丈に振る舞う。

「い、いや、なんでもないよ。それより報告する事があるんだ」

「報告?わかった、ええよ」

「ああ……既にロングアーチから報告があったと思うが、ホテルを襲撃したガジェットは全て殲滅した」

「うん。ついさっきシャーリー達から報告があったよ」

「……ティアナの件は?」

「……うん、聞いとる」

ティアナの誤謝についての話しが出ると、気まずい雰囲気になるがそれでもルドガーは報告を続ける。

「あと、関係があるか分からないが1つ気になる事がある」

「話して」

「ホテルの地下駐車場に停めてあったトラックの荷台が何者かに荒らされたそうだ」

「トラックやて?」

「幸い現場を発見した警備員にケガはなかったが、荷台に積んでいた荷物が盗られたらしい」

「盗まれた物は何かわかる?」

「現在調査中だ。何かわかったらまた報告する」

「うん、よろしく頼むわ」

報告する事を全て言い終え、その場を後にしようとするルドガー。
だがその時、ヴェロッサがルドガーを呼び止める。

「ちょっといいかな、ルドガー君?」

「 ? 」

「ロッサ?」

「なに、時間は取らないよ。僕も彼も仕事中だしね。少し個人的な話しを男同士でしたくてさ」

「男同士ィ?なんか怪しいなぁ〜」

ヴェロッサの事をよく知るはやては、彼がルドガーに何か良からぬ話しを持ちかけるのでと疑いの眼差しを向ける。

「心外だなぁ。別に可笑しな事は話さないよ…ね?」

「……(……俺に聞くな)」

結局こちらの有無も取らずにヴェロッサはルドガーを半ば強引にはやてから少し離れた廊下まで連れていかれる事になる。正直ルドガーはこういう胡散臭い人間は苦手だ。一番の理由はやはり、多額の負債を自分にかけたリドウが原因だ。
ヴェロッサはリドウ程ではないが何となく話すのが苦手だと、そんな第一印象を抱いていた。

「それで?俺に話しっていうのは?」

「ああ、そうだね。本当に個人的な事でね……まぁ主にはやての事が中
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ