TURN87 再編成の合間その九
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「今の戦争は我が国にとって災厄以外の何者でもありません」
「若しもです」
セーラは辛い顔で述べた。
「アフリカの植民地を失うと」
「本国だけになったらか」
「その場合はどうすればいいのでしょうか」
「それでやっていくしかないんじゃないか?」
イギリスもこう返すしかなかった。
「その場合は」
「そうですか」
「ああ、失いたくないけれどな」
それでもだというのだ。
「植民地がないならないでな」
「ですがそれですとエイリスは」
世界の盟主でなくなる、その秩序を維持出来なくなるというのだ。
セーラはエイリスの女王としてこのことは絶対に認められなかった、それで辛い顔でこうイギリス兄妹に言うのだ。
「それは」
「最初は俺達だけだったさ」
「ワープ航路が発見されるまでは」
兄妹でセーラに微笑みを向けての言葉だ。
「その頃に戻るだけって思ったらな」
「何でもないです」
「そうですか」
「ああ、女王さんは生真面目過ぎるからな」
「少しだけでも楽に考えられて下さい」
二人は微笑みでセーラに話していく。
「それに何でも一人で背負い込まないな」
「私達もいますし」
「エルザさんにマリーさんもいるぜ」
「ロレンス提督、モンゴメリー提督も」
彼等もいる、だからセーラは一人でないというのだ。
「俺達全員でやっていこうな」
「何かあればすぐにお話して下さい」
「はい」
セーラは二人の言葉に涙を堪えながら応えた。
「そうですね、いつも仰って頂いてますが」
「真面目なところはいいけれどな」
「本当に一人ではないですから」
こうセーラに言う二人だった、少なくともセーラには多くの者が周りにいた。
連合の三国はそれぞれの考えで動いていた、それはイタリンも同じだ。
だが彼等についてはというとだった。
相変わらず気楽だった、ポルコ族の面々は今日も楽しく過ごしていた。
「パスタ作るんだぶーーーー」
「僕はピザだぶーーー」
「ワイン美味しいんだぶーーーー」
「歌もいいんだぶーーー」
「楽しく過ごそうね、皆でさ」
イタリア妹も彼等と共に飲みながら楽しくやっている。
その彼女のところにロマーノ妹が来てこう言ってきた。
「ねえ、兄ちゃん達のことだけれどさ」
「連合から言ってきた?」
「適当にやっといてくれってっさ」
これが連合の三国の返答だった。
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