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DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第七話
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響いた。リーリュウの笛の音が響き渡ると同時に……

「砂嵐が……」
「収まり始めたぞ!」
「行きましょう。この《砂の壁》を超えれば少しましになります。リーリュウ!!」

 ハクガの声に答えて、リーリュウがうなずく。

 そのまま四人は進む。砂嵐は、リーリュウの笛の音が聞こえるとかしずくように静かになる。そして、いつしか砂嵐は音がなくても静けさを保つようになった。

「ふぃ〜。やっと抜けたか〜」
「お疲れ様でした」

 リーリュウが《風を呼ぶ笛》をしまい、セモンに語りかける。

「みろ、セモン。あれが……《縛鎖の城》だ」
「あれが――――」

 リーリュウの指差した方向にあったのは、さび付いた銀色の建造物の残骸たちだった。数が非常に多く、それもそこかしこに散らばっている。かつては非常に栄えていたのであろうと推測することができた。

「《縛鎖の城》……」
「もっと正確には《縛鎖の城跡地》なんだけどな……」
「しかしフィールドの登録名は《縛鎖の城》ですからこれであってるんですよ。さぁ、行きましょう」

 ハクガに促されて四人は、頷きあうと《縛鎖の城》へと踏み込んでいった。

 
                   
                     *


 
 《縛鎖の城》内部には、今までセモンが戦ったことの無いタイプのモンスターが出現した。

 《機械モンスター》である。アインクラッドには原則として《機械モンスター》は出現しなかった。(見た、と言う噂はいくつかあるが)もちろん、ゴーレム系やアインクラッド第五十層ボスの多腕仏像の様に金属でできたモンスターは腐るほどいた。しかし《近未来的》とでもいうべきか、そのような機械モンスターはアインクラッドにはいなかった。当然の様にアルヴヘイムにもそんなモンスターはいないし、妖精郷のアインクラッドも同様だ。

 それが……この《縛鎖の城》――――ひいては《ジ・アリス・レプリカ》には出現した。

 動きが単調で決して強敵と言うわけではないのだが、いかんせん硬い。非常に硬い。金属装甲によって剣がはじかれてしまう。

 セモンの武器はストレージに入っていた銀色の刀だ。固有名詞は《ハヤテガミ》。なかなかスペックのいい刀で、ALOで使っている刀とよく似た感覚がする。

 カズの武器は彼の《ギア》でもある《ノートゥング》。カッターのような形状の太い大剣が外見にそぐわぬスピードで振るわれ、機械モンスターたちを破壊していく。

 ハクガの武器は巨大な弓だった。《セレーネ》という名前のその弓は、小型の両手剣に変形し攻撃できたが、それだけではない。ハクガは、自分の手からエネルギーでできた矢を作り出すことができるのだ。それをつがえて、機械たちを打ち抜
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