魔法先生ネギま!
0386話
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き上げる。まさにいつまでも味わっていたいと思わせる肉の味だった。
「美味いな……」
思わずまだ残っている串焼きへと視線を向ける。
「でしょ。これ1本で70ドラクマもしたんだからこれで美味しくないと詐欺だよね」
「70ドラクマ……いや、まぁ、確かに食べてみればその価値はあると思うが。にしても、これは何の肉だ?」
「ファンタジーと言えばこれ、正解は稀少な黒竜の頬肉でした」
俺の囓った箇所を自分もパクリと口に運びながら正解を告げる美砂。
「黒竜? それはつまり、あれか? ブラックドラゴン」
「そそ。凄いよね、さすがファンタジー世界。まさかドラゴンの串焼きが売ってるとは思わなかったわ」
「あー……いや、まぁ、確かにドラゴンの串焼きなら1串でその値段なのも納得だが……」
にしても、黒竜の肉とか。それはつまり誰かがその黒竜を倒したって事なんだろうが。
ドラゴン退治とかまさにファンタジーだな。
「アクセル君、皆戻ってきたからそろそろマジックアイテム売ってる所に行かない?」
しみじみとファンタジー世界に思いを寄せていると、串焼きを全部食い終わった美砂がそう告げてくる。
その言葉に周囲を見ると、確かにそれぞれの買い物を終えたあやか達が俺の近くへと集まっていた。
「悪い、じゃあそろそろ行くか」
買った商品を空間倉庫の中に収納し、目的地であるレイジング魔法店へと向かうのだった。
レイジング魔法店。それは、俺がこのキズクモに来てから真っ先に向かった店であり、名前通りに魔法の道具、いわゆるマジックアイテムを取り扱っている店だ。
そんな店の中へと入ると以前と同様に客の姿は一切無く、店主であり、店の名前にもなっているレイジングが一人暇そうにカウンターの中で座って何かの雑誌を読んでいた。
「いらっしゃい」
半ば投げやりなその声を聞きつつ、ふと思い出す。俺がこの店で年齢詐称薬を買った時にした約束を。
「……あ」
そう、それは勝利者インタビューを受けた時にこのレイジング魔法店を贔屓にしていると宣伝する事だったはずだ。だが、実際にはネギに対するメッセージを送っただけであり、レイジング魔法店に関しては一切触れていなかったのを思い出したのだ。
「お客さん?」
一声呟き、その場に立ち尽くした俺を怪しんだのか、レイジングが視線を向けてくる。
それは、俺の周囲にいたあやか達も同様だった。
「あー……いや、その……すまん」
さすがに契約違反では誤魔化しようがないので、フードを取って素直に謝る事にした。
「あ、お前! アクセル・アルマー! この、勝利者インタビューで俺の店の名前を出すって約束しただろうが! なのにあんなナギ・スプリン
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