26部分:第二十六章
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り香りだけが漂っていた。
「さて」
速水が濃厚なワインの香りの中で沙耶香に声をかけてきた。
「まだ何処にも現われてはいないようですね」
「そうね」
沙耶香もそれに頷く。
「といっても上手くかいくぐっている可能性もありますし」
「ここは探すのが吉ね」
「はい、それでは」
ここで二人はそれぞれ動いた。速水は右に、沙耶香は左に。雪の中でまるで滑るようにして動いたのであった。まさに流れる動きであった。
「それぞれ」
「探しましょう」
「ええ。それでは私はこちらに」
「私はあちらに」
またそれぞれ言う。
「向かいますので」
「何かあればすぐにね。知らせるわ」
「はい、お互いに」
そう言い合って姿を消す。速水はそのままある場所へ向かうのだった。
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