第四十九話 時間との戦い
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なければならない。そうして、オーブはさらに混乱の渦中に漂うことになる。
◇
「核ですって!?」
『はい、既にオーブに居ないことを証明するためにロゴスが仕掛けたらしく、今すぐザフトとの戦闘を停止したいとの願いでが……』
ミネルバの艦橋ではラー・カイラム、セントヘレンズとの連絡でオーブから入った緊急通信から連絡が伝えられていた。
『ブラフに決まっておろう!どうせオーブの苦し紛れの策だ!!』
シャトルによる脱出を許してしまった不手際を認められない、或いはこれだけの被害を出したのにもかかわらず成果なく撤退する事を良しとしない為かセントへレンズの艦長は戦闘を続けるために、これがオーブによるハッタリだと断言する。
「しかし、このタイミングで、ですか?」
『確かに、牽制目的の嘘だというならもっと他にタイミングもあるだろうな……仮にハッタリだとしても、オーブ自身は本当だと信じているのではないか?』
タリアとグラスゴーはそれが本当ではないのかと考える。
『ど、どちらにせよ全軍の指揮を預かっているのはこの私だ!いかにフェイスや最新鋭艦の艦長といえども、私の指揮には従ってもらうぞ!』
そうして戦闘継続の指示が下され、核による爆発が起こる可能性を孕みながらオーブとの戦闘が続けられる。タリアやグラスゴーは憎々しげな目を向けながらも、指示に従わざる得なかった。ここで言い争いを続けようとも状況が好転する事だけはないのだから。
◇
「オーブに、核だって……!?」
『でも、ザフトではブラフだって……』
その報告を聞き、アスランはこちらの指揮官が現場の様子まるで見れていないことに歯噛みする。
(明らかにオーブ軍の方でも動揺が起こっているじゃないか!嘘だとしても自軍を混乱させるようなことはしないこと位わかるだろうに、グラディス艦長は何を!?)
指揮権限を有しているのがグラディス艦長でないことは理解しているが、それでも止めれなかったのかと思ってしまうアスラン。ともかく、このままではザフトはおろか、オーブ軍やオーブ国民までも核爆発に曝されることになる可能性が高い。
「シン、レイ―――聞こえるか!俺達は核を搭載した爆薬を探すぞ!」
『え、でも……戦闘は継続だって…』
指令によってシンも迷いがあるのだろう。しかし、アスランはそれを構っている暇はない。
「このままだとザフトだけじゃない、オーブも核爆発に巻き込まれるんだぞ!お前はそれでいいのか!お前は何のために力を手に入れた!こういった時に力無き誰かを救う為じゃなかったのか!!」
『―――!』
シンがハッとした顔をする。その言葉を聞いて決断したようだ。
『……わかりました。フェイスの
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