序章
妖精の尻尾
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には必要ないって事さ」
そう言ってルーシィから奪った星霊の鍵を、開いた窓に向かって投げ捨てる。
(これが妖精の尻尾の魔導士か!)
眼に涙を溜め、ルーシィが火竜を睨みつける。
じゅっと音がして、火竜はハンコの様なものを持った。
髑髏に似たマークが書かれている。
「まずは奴隷の烙印を押させてもらうよ。ちょっと熱いけどガマンしてね」
ルーシィの目から涙があふれる。
(魔法を悪用して・・・人をだまして・・・奴隷商ですって!?)
「最低の魔導士じゃない」
ルーシィが呟いた、その瞬間。
部屋の天井が突然バキッと音を立てて壊れた。
そこから桜色の髪の青年が姿を現す。
「ひ・・・昼間のガキ!?」
「ナツ!?」
そう、そこにやってきたのはナツだった。
ナツだけじゃない。
「やっほー。自称イケメンの奴隷商おじさん。あ、キャバ嬢。元気?」
「キャバ嬢じゃないし元気に見えるかしら!?」
相変わらずの呑気な口調で、ルーも降りてきた。
そこまではカッコよく決まっていたのだが・・・。
「おぷ・・・ダメだ、やっぱ無理」
「えーっ!かっこわるー!」
「あーあ・・・」
ナツが酔ってしまった。
「な、何だこりゃ一体・・・!?何で空からガキが降って来るんだ!?」
「しかも酔ってるし」
「心外だなー、僕はもう19歳だよ?おじさん達にとってはガキかも知れないけど、もう酒だって飲めるんだよ?」
「しかも呑気だし」
すると今度は羽の生えた猫がやってきた。
「ルーシィ、何してるの?」
「ハッピー!?騙されたのよ!妖精の尻尾に入れてくれるって・・・それで・・・あたし・・・」
その言葉に、酔いながらナツが反応する。
「てか・・・アンタ、羽なんてあったっけ?」
「細かい話は後回しっぽいね・・・逃げよ」
「わっ」
ハッピーの尻尾がルーシィの腰に巻きつき、飛ぶ。
「ちょっ、ナツとルーはどーすんの!?」
「2人は無理。それにルーは自力でどーにかするから」
「あら・・・って自力でって!?」
あのルーにそんな事できるのかしら!?とでも言いたげな視線を船に向ける。
遠くから見えたルーは酔っているナツの背中をさすっていた。
「逃がすかぁっ!」
「おっと!」
火竜の手から放たれた紫に近い色の炎が船から飛び出し、ハッピーを狙う。
だがハッピーは余裕でひらりとかわした。
「ちっ。あの女を逃がすなっ!評議員どもに通報されたら厄介だ!」
「はいっ!」
返事をした男が、部屋から出て銃を乱射する。
「わっ、銃だ!」
「きゃあああっ!」
「ルーシィ、
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