序章
妖精の尻尾
[7/14]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
とかあるのかしら?」
そう、先ほど話していたルーシィの入りたいギルドとは・・・。
「魔導士ギルド妖精の尻尾。最高にカッコいいなぁ」
文字通り満面の笑みでそうルーシィが呟くと、後ろの茂みがガサガサと揺れた。
「へぇ~・・・君、妖精の尻尾に入りたいんだー」
「!さ・・・火竜!?」
「いや〜探したよ・・・君のような美しい女性をぜひ我が船上パーティーに招待したくてね」
「は、はぁ!?」
茂みをガサガサ揺らし、火竜がルーシィに近づく。
ルーシィは持っていたカバンを肩から下げ、びしっと指を指した。
「言っておくけど、あたしに魅了は効かないわよ。魅了の弱点は「理解」・・・それを知ってる人には魔法は効かない」
「やっぱりね!目があった瞬間魔導士だと思ったよ。いいんだ、パーティーにさえ来てくれれば」
「行く訳ないでしょ!アンタみたいなえげつない男のパーティーなんて」
「えげつない?僕が?」
「魅了よ。そこまでして騒がれたい訳?」
「あんなのただのセレモニーじゃないか。僕はパーティーの間、セレブな気分でいたいだけさ」
「有名な魔導士とは思えないおバカさんね」
「待ってよ!」
くるりと背を向けたルーシィに、火竜が声を掛ける。
「君・・・妖精の尻尾に入りたいんだろ?」
ルーシィの足が止まる。
怪訝そうにルーシィが振り返った。
「妖精の尻尾の火竜って・・・聞いた事ない?」
「ある!アンタ、妖精の尻尾の魔導士だったの!?」
「そうだよ。入りたいならマスターに話、通してあげるよ」
それを聞いたルーシィは一瞬火竜を見つめた。
「素敵なパーティーになりそうね」
「わ、解りやすい性格してるね・・・君・・・」
「ほ、本当にあたし、妖精の尻尾に入れるの!?」
「もちろん。そのかわり魅了の事は黙っといてね」
「はいはーい!」
「それじゃパーティーで会おう」
「了解であります!」
去っていく火竜の後姿を見つめるルーシィの目はハートだ。
「はっ!疑似魅了してたわ!」
そして短くジャンプした。
「妖精の尻尾には入れるんだー!やったーっ!入るまではあのバカ男に愛想よくしとかないとね」
ししし・・・と笑うルーシィの上を、何かが飛んだ。
それに気付いたルーシィは顔を上げる。
「帽子?」
大きめの白い帽子に、深い青色のリボンが巻いてある。
何気なく空
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ