暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
序章
妖精の尻尾
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とかあるのかしら?」

そう、先ほど話していたルーシィの入りたいギルドとは・・・。

「魔導士ギルド妖精の尻尾(フェアリーテイル)。最高にカッコいいなぁ」

文字通り満面の笑みでそうルーシィが呟くと、後ろの茂みがガサガサと揺れた。

「へぇ~・・・君、妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入りたいんだー」
「!さ・・・火竜(サラマンダー)!?」
「いや〜探したよ・・・君のような美しい女性をぜひ我が船上パーティーに招待したくてね」
「は、はぁ!?」

茂みをガサガサ揺らし、火竜(サラマンダー)がルーシィに近づく。
ルーシィは持っていたカバンを肩から下げ、びしっと指を指した。

「言っておくけど、あたしに魅了(チャーム)は効かないわよ。魅了(チャーム)の弱点は「理解」・・・それを知ってる人には魔法は効かない」
「やっぱりね!目があった瞬間魔導士だと思ったよ。いいんだ、パーティーにさえ来てくれれば」
「行く訳ないでしょ!アンタみたいなえげつない男のパーティーなんて」
「えげつない?僕が?」
魅了(チャーム)よ。そこまでして騒がれたい訳?」
「あんなのただのセレモニーじゃないか。僕はパーティーの間、セレブな気分でいたいだけさ」
「有名な魔導士とは思えないおバカさんね」
「待ってよ!」

くるりと背を向けたルーシィに、火竜(サラマンダー)が声を掛ける。

「君・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入りたいんだろ?」

ルーシィの足が止まる。
怪訝そうにルーシィが振り返った。

妖精の尻尾(フェアリーテイル)火竜(サラマンダー)って・・・聞いた事ない?」
「ある!アンタ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士だったの!?」
「そうだよ。入りたいならマスターに話、通してあげるよ」

それを聞いたルーシィは一瞬火竜(サラマンダー)を見つめた。

「素敵なパーティーになりそうね」
「わ、解りやすい性格してるね・・・君・・・」
「ほ、本当にあたし、妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入れるの!?」
「もちろん。そのかわり魅了(チャーム)の事は黙っといてね」
「はいはーい!」
「それじゃパーティーで会おう」
「了解であります!」

去っていく火竜(サラマンダー)の後姿を見つめるルーシィの目はハートだ。

「はっ!疑似魅了(ぎじチャーム)してたわ!」

そして短くジャンプした。

妖精の尻尾(フェアリーテイル)には入れるんだー!やったーっ!入るまではあのバカ男に愛想よくしとかないとね」

ししし・・・と笑うルーシィの上を、何かが飛んだ。
それに気付いたルーシィは顔を上げる。

「帽子?」

大きめの白い帽子に、深い青色のリボンが巻いてある。
何気なく空
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