暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
序章
妖精の尻尾
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た目じゃなかったんだね」
「てっきりイグニールかと思ったのにな」
「無駄足だったね。会えたのは自称イケメンのおじさんだったし」
「見た目が火竜(サラマンダー)って・・・どうなのよ、人間として・・・」

そのルーシィの言葉に、ナツはきょとんとした表情になる。

「ん?人間じゃねぇよ」
「イグニールは本物の(ドラゴン)なんだって」

それを聞いたルーシィは、音を立てて身体を仰け反らせた。
テーブルの上の塩とスプーンの刺さったパフェがぐらっと揺れる。

「そんなのが街中にいるはずないでしょー!」

その言葉に、3人は「あ」とでも言いたそうにぴくっと反応する。

「オイイ!今気づいたって顔すんなー!」

それを聞いたルーがため息をつく。

「やっぱりティアの言う通りだったんだ」
「?ティア?」
「僕の友達」
「ふーん・・・あたしはそろそろ行くけど・・・ゆっくり食べなよね」

そう言ってお金をテーブルの上に置くルーシィ。
それを見た3人は一瞬動きを停止させ、全員同時に泣き出した。
そして。

「ごちそう様でしたっ!」
「でしたっ!」
「ありがとう、キャバ嬢!」
「キャー!止めてぇっ!恥ずかしいからっ!てか、あたしはキャバ嬢じゃない!」

その場で土下座する3人。

「い、いいのよ・・・あたしも助けてもらったし・・・おあいこでしょ?ね?」
「あまり助けたつもりがないトコが何とも・・・」
「あい、はがゆいです・・・」
「なんかただご飯を奢ってもらっただけな気が・・・」
「そうだ!これやるよ」
「いらんわっ!」

ナツがお礼にと差し出した火竜(サラマンダー)のサインを、ルーシィは叩き落とした。










その後、ナツ達と別れたルーシィは、ベンチで雑誌『週刊ソーサラー』を読んでいた。

「まーた妖精の尻尾(フェアリーテイル)が問題起こしたの?今度は何?デボン盗賊一家壊滅するも、民家7軒も壊滅・・・あははははっ!やりすぎー!」

ベンチの上でお腹を抱えてバタバタと笑い転げる。

「あ。グラビア、ミラジェーンなんだ・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)の看板娘ミラジェーン。こんな人でもめちゃくちゃやったりするのかしら・・・あ!」

次のページを捲り、ルーシィが声を上げる。
そこにはクリムゾンレッドの髪の青年の写真があった。

「アルカンジュ!確かミラジェーンの恋人なんだよね・・・やっぱカッコいいなぁ・・・さすが「彼氏にしたい魔導士ランキング」上位ランカーだなぁ・・・」

そう呟いて雑誌を閉じる。
そして腕を組んだ。

「てか・・・どうしたら妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入れるんだろ。やっぱ強い魔法覚えないとダメかなぁ。面接
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