23部分:第二十三章
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使わない」
「そうです。このカードの使い方は」
ここでカードを浮かせる。投げるのではなく宙に浮かせる。そうしてそれ等のカードを一枚ずつ何処かへと向かわせるのであった。
「こう使うのです」
「あのカード達は一体何を」
「目です」
速水は警部にこう答えてきた。
「目、ですか」
「そうです、私の目の役目を果たすのです」
「といいますと今街中に出ましたよね」
警部はそこを指摘する。
「では貴方はこれから札幌の中をカードを使って見るわけですか」
「ええ。これもまた私の術の一つです」
「それは私も同じことでして」
沙耶香も言ってきた。
「この蝶達を使って」
「見るのですか?」
「いえ。私は違う役目を」
「!?その蝶達は」
「特別な蝶でして。魔力を持っているのです」
己の周りにその蝶達を漂わせている。生きている蝶そのもののようにひらひらと飛び回っている。
「魔力ですか」
「結界を晴れるのです。つまり」
「札幌に結界をですか」
「あまり強い結界ではありませんが確かに張ることができます」
「それは凄い」
「では」
その蝶達を放ってみせた。蝶達は一羽、また一羽と去っていく。そうして沙耶香の周りに五色の燐粉と香りを残していったのだった。妖しい香りを。
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