A’s編
熱いバトルがあったのさ
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し待つと慎吾も合流する。
「あ、陽龍一人か?」
「そっちのが楽だろ。じゃあ慎吾、早速質問するけど、いいか?」
「いや、先に俺からいいか?」
慎吾に言われ、オレは頷く。
「どうしてクリミナル・・・この腕輪を俺に渡したんだ?」
そう言って見せるのは、漆黒のブレスレット。去年の慎吾の誕生日にオレから送ったのもだった。
「いつかお前に必要になると思ったから。でも名前、なんで犯罪者なんだ?もっといい名前があったろうに・・・」
「・・・ほら、今の俺って、犯罪者って立場じゃん?それより陽龍、もう一つ。今この場は監視されているのか?」
「ああ。でもこっちからは絶対に攻撃しない。まだ闇の書の主もわかってないから、攻撃が行くこともない」
もしも攻撃したら、やっぱりリンディさんのトラウマが出来るだけだし。
「そっか。ならいいや。じゃあ陽龍、好きに質問してくれていいぞ」
慎吾は安心した顔でそう言った。
「じゃあとりあえず適当に。まず、なんでお前はソッチにいるんだ?」
「俺が闇の書の主を、そしてヴォルケンリッターを守りたいと思ったから」
その言葉でオレは思った。
今の慎吾は、半年位前・・・フェイトの味方であったオレと同じだ、と。
フェイトの味方であるために、なのはと美愛の敵でいたオレと。
アイツは今、闇の書の主、そしてヴォルケンリッターの味方でいるために、オレたちの敵でいると。
「じゃあ二つ目。お前らの目的はなんだ?」
「これは敵がお前だからこそ言うが、闇の書の主・・・はやてを助けて、平穏な、楽しい日々を手に入れるためだ」
「大切な友達であるお前に一つ注意。闇の書が完成しても、平穏なんか手に入らないぞ。唯一手に入るのは、ただの破壊だ」
オレがそう言うと、慎吾は驚いた顔をする。
慎吾は全てを知っているわけではなかったらしい。
「闇の書は過去の主によって改変され、破壊しか生み出さなくなっている」
「・・・でも、俺たちはソレに頼るしかないんだ。たった一つの、希望なんだ。その希望に縋りでもしないと、はやてへの侵食は止まんない。だからまだ、諦めるわけにはいかない」
そういう慎吾の瞳には、確かな決意があった。
そんなところも、あの時のオレと似てると思った。
「なら、オレたちは私生活以外では敵どうしだな」
「あれ、私生活以外なのか?」
「だってそんなんだったらオレ、春になのは・・・はともかく、美愛と戦いっぱなしじゃん」
絶対にオレが圧勝するけど。
「春に一体何があった!?」
熱いバトルがあったのさ。
「ま、そういった話は、これが片付いてからゆっくりしようか」
オレはそう言って笑い、聖祥を後にした。
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