第三十九話
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
会する羽目になった。
「うぅん……ショウさん……」
「……完全に撃沈しているな……」
酔い潰れたエリカさんは俺の膝を枕にして寝ていた。時折寝言を言っているがな。
「さて、お開きとするかな」
「そうだな。なぁショウ」
「どうしたナツメ?」
「……いや、先手はエリカに譲るわ」
「はぁ?」
「何でもないわ。ほら、か弱い美女が御休みするのだから早く出なさい」
そう言って俺はナツメに部屋から追い出された。
「……何だったんだ?」
俺は疑問に思いつつ宛がわれた部屋に戻って寝るのであった。
翌朝、俺達はヤマブキのリニア駅にいた。俺がジョウトに帰るから二人が見送りに来てくれたからだな。
「ショウさん、またカントーに来て下さいね」
「あぁ、また来るよ」
俺はエリカさんにそう言った。
『………』
その後、何故か言葉が出ずに無言だったがナツメが溜め息を吐いてフーディンを出した。
「フーディン’ねんりき’」
「ちょ、ちょっとナツメさん、何を……って身体がッ!?」
「え……」
ナツメのフーディンが’ねんりき’でエリカさんを操って……。
「「………」」
そして気が付けば俺とエリカさんはキスをしていた。
「先手はエリカに譲る。借りは何れ返してねエリカ」
「「………」」
俺とエリカさんは無言で離れた。両者の顔は真っ赤だ。
「……青春だなぁ……」
駅員が他人事のようにそう言っていた。そしてリニアは発進して俺とエリカさんはただ見つめあったままジョウトへ帰るのであった。
そして「仮面の男」事件から一年半の時が経過した。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ