幕間
Trick@03-1_ツンデレ!!
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ないぞ。俺だって敬意を払う相手を選ぶんだからな。
初春さん、失礼な話し方をしてすみません。今から普段通りにします」
「いえ、失礼だなんて思っていないですよ。
いつもと違いますけど、これはこれで信乃さんらしいです。
それに自分の家なんですからリラックスしてください」
「いいんですか? それじゃお言葉に甘えさせてもらうよ。
うん、やっぱりこっちの方が楽でいいや」
信乃の話し方に皆、満足そうに頷いた。
一月ほど前にも同じように信乃の話し方について話題になったが
敬語で話す事を譲らなかった。
会ったばかりの当時と比べれば大きな進歩、心を開いている証拠だ。
特に喜んでいるのは御坂美琴だった。
兄同然の信乃から距離を置かれた気がして寂しく感じていた。
だから何度注意されようとも『信乃にーちゃん』と呼び続けた。
直せと言い返してくる信乃との、せめてものジャレ合いを楽しんでいた。
「お姉様、それほど嬉しいですの?」
「え?」
「御坂さ〜ん、とてもいい笑顔してますよ」
「ふぇ!?////」
周りを見れば、信乃と御坂以外がニコニコというよりはニヤニヤとした
笑いを浮かべて御坂を見ていた。
「ですね。思わず写真に収めちゃいました」
「ナイスですわ初春!! 後でデータを送りなさい!!」
「あ、私にもちょうだい!」
「コラー! なにしてるのよ!
それに信乃にーちゃんの話し方なんてどうでもいいの!
嬉しくとも何ともないんだからね!」
「素直じゃないね琴ちゃんは♪
そういうツンデレなところは信乃そっくり♪♪」
「そっくりじゃない! ツンデレ言うな!」「そっくりじゃない。ツンデレ言うな」
「「「そっくり」」」
語調は違えど一字一句全く同じ事を同時に言った兄妹だった。
つづく
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