星屑の覚醒
9 Prototype Begins
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地面で転げ回る。
当然といえば当然だ。
ジャミンガーは電波人間、すなわち体の周波数を変更して自由に電波世界に出入りできるのだ。
もし周波数を変えられれば、物理的な攻撃は当たらない。
ただすり抜けるだけだ。
「!?ガァァ!!!!」
「このガキ!!!調子乗って反撃してきやがる!!!」
「徹底的に潰すぞ!!!」
再び現実空間に現れたジャミンガーたちは倒れた彩斗の腹部に何度の何度も蹴りを加えた。
もはや集団イジメだ。
彩斗が不良を殺す前と何ら変わらない。
小さな力しか持たぬ人間に強大な力を持った人間が大人数で襲い掛かる。
不条理もいいところだった。
だが彩斗は身構え、ナイフの時と同様にマテリアライズした。
「!?」
先日、バット・ダークネスの持っていた干将だ。
それによってなんとか攻撃を弾き、ステップを踏み込んで次の攻撃を交わす。
そして左手に莫邪をマテリアライズしている最中、顔面への蹴りが迫っていた。
しかしその蹴りは顔面に直撃することはなかった。
「!?何!?」
彩斗の体を青紫色の不思議な光が守った。
『電波障壁』だ。
ムー大陸の人間が持っていたとされる周辺の電波を編み、一時的に生成できるシールドだ。
本来ならば物理的な攻撃には殆ど役には立たない。
だが相手は電波人間であった為に有効だったのだ。
彩斗はすぐさま莫耶を拾い上げ、両手を床につき、跳ね起きた。
そして一番近くで自分を蹴っていたジャミンガーを莫耶で切り裂いた。
「タァァァ!!!!」
「!?グァァァァ!!!!」
見事にクリーンヒットだ。
彩斗の手には不良たちの時と違い、何かを切り裂いたという感覚が伝わってきた。
この莫耶も彩斗が生み出したマテリアルウェーブだ。
当然、ジャミンガーにはダメージを与えられる。
まさかの反撃に驚いたジャミンガーたちは若干、彩斗と距離を置いた。
「電波障壁にマテリアルウェーブ...まさかこのガキ...」
「間違いねぇ!ディーラーの実験動物だ!!ムーの遺伝子を埋め込まれた混血児だ!!」
「...ハァ...ハァ...」
彩斗はそんな声にも動じることもなく、肩で息をしながらジャミンガーたちを睨んでいた。
話を聞いている余裕などもう既に無かった。
体は限界に近づいていた。
彩斗はゆっくりと干将も拾い上げるが、この体力ではこれ以上の反撃は難しい。
1体の胸部に大ダメージを与え、ほぼ戦闘不能としたところで、殆ど不意打ちで勝ち取ったダメージだ。
残り5体もいる。
それにジャミンガーには銃火器が備わっている。
その気になれば蜂の巣だ。
「....」
足に力を込め、今にも飛びかかろうとしながらも必死に思考を回す。
だがジャミンガーたちは1
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