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SAO─戦士達の物語
キャリバー編
百三十話 器の剣
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していると、エギルが見事な照りの付いた店の名物でもあるスペアリブを山盛りにして持ってくる。
予約していた訳でもないにも関わらず、短時間できっちり料理と飲み物を用意してくれた辺り、流石にプロである。

そんな店主に全員で拍手を送ると、中央に置かれたそれを囲むようにエギル自身も座って、各々ノンアルコールの物と本物、其々用意されたシャンパンの注がれたグラスを持ち上げ、促されてキリトが音頭をとった。

「えー、コホン。それじゃあ、皆さん、祝!《聖剣エクスキャリバー》と、ついでに《雷鎚ミョルニル》ゲット!でもって、お疲れ、二〇二五年!──乾杯!!」
「「「「「「「「「「「「「「乾ぱ〜い!!!!」」」」」」」」」」」」」」
全員の威勢の良い声と共に、宴の合図となるグラスが鳴らされた。

────

「いやぁ、うますぎるわ。プロすぎるわ」
「それにしたってお兄ちゃん、食べ過ぎだとおもうんだけど……」
腹を膨らました涼人がポンっ、ポンっ。とお腹を叩きながら言うのを、呆れたような視線で見ながら詩乃が言った。

「料理人の腕が無いとこうは照り付かないんだぜ?」
「エギル、レシピって教えてくれたり……」
「ん?おう、サチにはこないだレシピ提供してもらった借りが有るからな。後で教えてやるよ。他言は無用で頼むぜ?」
「わぁ……!ありがとう!」
「良いって事よ」
料理人二人がそんな事を話しているのを見ていると、明日奈がほわんと笑いながら涼人に言って来る。

「良かったねリョウ、これで何時でもこのスペアリブ食べられるよ?」
「ん?あぁ、そだな。万々歳だ!」
心底嬉しそうに言う涼人に微笑みかけつつ、明日奈は今度は小声で言った。

「サチってホント、リョウのお嫁さんみたいだよね〜」
「っはは。バカ言え」
「……もう!」
「おわっ!!」
笑いながら流した涼人に、明日奈がぽかぽかと手を振るいだす。

「いででっ!いてぇって!何だよ!殴んな、いてっ!」
何故殴られているのか分からない涼人は必死にそれらを防ごうとするが、どうやらご立腹らしい明日奈はそのままぽかぽかと涼人を殴り続けている。
結局、和人が苦笑しながら明日奈と画面の向こうで同じ動作をしていたユイをなだめるまで、涼人は殴られまくったのだった。

さて、そんな事をしている内に、一時間半程も経つと、流石に沢山あった御馳走も無くなる。ある程度の食い物を片づけ、各々お茶を飲みつつ一息ついて居ると、ふと、詩乃が何となしに言った。

「……そう言えば、さ……どうして、《エクスキャリバー》なの?」
「……?どうしてって、どう言う事?」
詩乃の問いに、美雨が聞いた。どうでも良いが此奴は相変わらずリアルに戻って来ると話し方が大人しいな。と涼人はフムン。と溜息をつく。

「普通
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