第6話:振り向いちゃダメ
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は……“アルスの墓”って書いてあるー!
じゃぁもう一つのお墓だね(泣笑)
ピッタリと付いてくるストーカーを無視して、墓に手をかける俺。
その際ストーカーは見ない様に努める。
ビアンカを助け出したら、速攻で先に進むつもりです。
彼女にも『見ちゃダメ!』って言わないと!
「ふん……くっ……くぅ〜……」
ストーカーには気付かないフリをし、力一杯墓石を動かそうと努力する。
しかし墓石が重く動かない……これって俺が非力って事ですか?
困るよ……恐いんだよ……早くビアンカと合流したいんだ!
「ふん! う゛〜……動けぇ〜……」
どんなに力を加えても俺一人では動かせない……
墓石に力をかけながら泣き出す俺……
恐いし無力感に苛まれるし、どうしてこうなんだ!?
せめてストーカーがどっかに行ってくれれば、冷静に方法を考えられたのに……
そんな事を考え墓石を押し続けてると……
(ズズズ、ゴト……グゴゴゴゴ……)
突如墓石が動き出した!
ふと横を見ると、動く石像が一緒に押してくれている!
(ズズズズズ……ゴトン!)
墓石を押し切り、中を覗くと蹲り泣いているビアンカが……
「ビ、ビアンカ!」
「ア、アルス!?」
俺の声に顔を上げるビアンカ。
しかし隣の動く石像を見て硬直する。
当然だろう……
だが助けてくれたのは事実。
これをどう捉えるか?
味方なのか? 気まぐれか? 何時までも気付かないから強硬手段に出たのか?
「ア、アルスの……友達?」
ビアンカも言ってて馬鹿らしく感じてるんだろう。
だが答えられないのは俺……コイツは何なんだろう?
「え〜と……ビアンカを助ける為に墓石を一緒に押してくれたんだ……」
もう気付いている事を知らせる。
しかし襲いかかってくる気配はない。
本当に友達になりたいのか?
「あの……僕達これからこの城に居るオバケを退治するんだけど……一緒に行く? 君の仲間かもしれないけど、オバケ退治を手伝ってくれる?」
取り敢えずビアンカが仲間に加わった事で、多少強気に出れる様になった俺ちゃんは、襲いかかってくる事を覚悟で確認する。
(ズズズ!)
すると動く石像は俺に間合いを詰めてきた!
だけど攻撃する訳ではなく、多分一緒に行くとの意思表示だろう。
表情が変わらない(つか、動かない)から判りづらいが、敵意は感じられない。
「じゃぁ私達は友達ね。よろしく、私はビアンカよ! そしてこの子がアルス」
攻撃はしてこないが何を考えてるか解らない、ビアンカは明るい声で自己紹介をする。
原作には無いこの状況に、俺はどう対処すれば良いのだろうか?
しかし、俺の戦力が増強されるのには大歓迎だ!
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