第6話:振り向いちゃダメ
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(レヌール城)
桃源郷は目前(物理的な意味)だったが、敢えなく到達出来なかった。
だが、まだチャンスはあると俺は考えてる。
城内に入ったその時こそが最大のチャンスだと俺は考えている。
少しずつ慎重に最上階の入り口から中へと入る俺達……
ビアンカが先頭で、俺が後からで……
そしてその時は訪れた!
(ガラガラガラ、ガッシャン!)
突如入り口に鉄格子が下りてきて、俺達を城内に閉じ込めた。
原作知識から覚悟はしていたが、ガチでビビっちゃう俺ちゃん。
しかしビビってばかりもいられない……
このチャンスを利用し、俺はある場所に身を隠そうとする。
本当にビビってはいるのだが、更にビビっているフリをしてビアンカのスカートの中に身を隠そうとする。
「キャー! 何処に隠れてるのよアルス! エッチ、バカ、出なさいよ!」
「うわ〜ん恐いよー!」
目の前には純白の三角形。
噎せ返る甘い香りは最高級フレグランス。
怖がるフリして彼女の○○○に抱き付き頬擦りをする。
ボッコボコに殴られましたが、大変満足な俺ちゃん。
大人になった時に行う予定の結婚式(披露宴?)で語る思い出として、とっても印象に残る事が出来たと思ってます。
ビアンカは俺に背を向け怒ったフリをしている。
『こんなエッチな事をされちゃったんだから、責任を取って結婚してもらわなきゃ?』とか考えてるのかな?
悟空に“パンパン”されたチチと同じかな?
「こ、こんな所に何時まで居ても仕方ないわ……猫ちゃんを助ける為にサッサとオバケを退治しなきゃ!」
そう言うと俺の事を無視して先へ進もうとするビアンカ。
えっと……照れてるんだよね? 彼女は照れてるだけだよね!?
置いて行かれる恐怖と、嫌われない様にしたい思いで、ビアンカの後に慌てて付いて行こうとした時、突然部屋の隅に置いてあった箱(よく見たら棺桶じゃん!)から骸骨が飛び出し、あっという間にビアンカを攫って消えてしまった……
突然の事に1ビビり……骸骨の存在に2ビビり……取り残された事に3ビビりで、呆然とする俺。
だが外では雷鳴が鳴り響き、その轟音で我に返る。
忘れてた……入城早々にビアンカは攫われるんだった。
純白桃源郷の事しか考えてなく、ガチ忘れしてた……
しかし居場所は分かってる。
そこの階段を下り、中庭(?)にある墓の下に閉じ込められているはずだ。
分かっているのだから早く助けに行くべきだろう……でもね、一人恐〜い!!
ガクガクブルブル震え涙も止まらない……
何時までも此処で立ち止まってる訳にはいかないのに、身体が動いてくれない。
それでも少しずつ足を動かし階段を下りる。
薄暗い階段をビクビク下っていると、足に力が入らず踏み外す。
体中を打ちまく
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