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変わった鯨
第五章
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いた、では何者かというのだ。
「あれは何だったのだ」
「シーサーペント自体が何者だ」
「恐竜なのか、それとも昔鯨類なのか」
「深海魚か」
「一体何なのか」 
 十九世紀のイギリスでの議論は結局答えは出なかった、現実のものだとしても。
 そしてこれは今もだ、二十一世紀では世界中で議論されているがまだ答えは出ない。ディーダラス号は人類に大きな謎を残した、その謎の真実を知っているのは他ならぬシーサーペントだけだ、彼はこのことについてどう思っていたのだろうか、若しかするとそんなことはどうでもよく悠然と海を泳ぎ続けてその一生を全うしたのかも知れない、だがそれを知っているのも彼だけだ。海にいない我々にそれを知る術はない、ただ思うだけである。


変わった鯨   完


                   2013・3・26
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