第四章
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「縁起がいい怪談ってないでしょ」
「普通は不気味よね、怪談って」
「不気味か怖いか」
若しくはその両方か。
「そういうのだからね」
「あんな縁起のいい配色で怪談っていうのも」
「ないわよね」
二人で関西特有の定食を食べながら話す、話をしてもどうしてもわからないことだった。
二人はその不思議に思う中で生徒会の活動を続けた、その中でだった。
ある日仕事が終わった時にだ、由紀は二人ににこりと笑ってこんなことを言った。
「明日十五日よね」
「はい、そうですね」
「明日は十五日ですね」
「それならね」
こう二人に言うのだった。
「明日はお仕事が終わってもここに残ってね」
「生徒会室にですか」
「ここにですね」
「夜になるまでね」
「その時までね」
生徒会の後の二人も言って来た、副会長と会計の下田南と神坂麻衣である。この二人も結構以上のルックスだ。
「そう、お昼から夜になるね」
「その時によ」
「その時って確か」
彩は二人からその時間を聞いてこう言った。
「あれですよね。訪魔ヶ刻ですよね」
「随分怖い言い方知ってるわね」
「その言い方で来たのね」
「怖いことが色々起こる時って聞いてますけれど」
「怖いことばかりとは限らないから」
「気にしなくていいわよ」
「そうなんですか?」
彩は南と麻衣の話を聞いてもいぶかしむばかりだ、それは佐江もだった。
怪訝な顔になってそして言った。
「怖い時間ですけれど」
「それでも大丈夫なんですね」
「そう、だから明日はね」
由紀もその時を楽しみにしている笑顔で話した。
「ジュースにお菓子をね」
「いつも以上に用意してですか」
「そうして」
「楽しくやりましょうね」
こう言うのだった、生徒会室の冷蔵庫、ジュースやお菓子が一杯入っているそこを見て二人に対して言った。
「先生も来るからね」
「何かわからないけれどわかりました」
「明日ですね」
「そう、明日ね」
その時にと話してだった。
二人はその次の日を迎えた、放課後 に生徒会の仕事をして。
その訪魔ヶ刻を待った、その時が近付くと。
その顧問の先生が来た、白衣にグレーのスーツのショートヘアの人だ。
その人が来て生徒会の面々にこう言って来た。
「よお、準備出来てるか?」
「はい、お菓子用意しました」
「ジュースも」
南と麻衣が笑顔で答える。
「それもたっぷりと」
「今月も用意してきました」
「あたしもカントリーマアム持って来たよ」
先生はこう言いながら懐からそのカントリーマアムの袋を出してきた。
「じゃあはじめるか」
「ですね、あの人が来られたら」
「その時に」
「あの人?」
彩は南と麻衣のその言葉に妙なものを感じた。
「ってい
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