第三章
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「もう一人の人がね」
「もう一人って誰ですか?」
「どんな人なんですか?」
「すぐにわかるから。赤と白はその人に縁があるのよ」
「中国で、ですか」
「赤と白ですか」
「そうなの。じゃあもうすぐ後の二人も来るからね」
由紀は笑顔で言う。555
「顧問の先生もね」
「はい、わかりました」
二人は同時に応えた、そしてだった。
二人の生徒会役員としての活動がはじまった、先輩達も生徒会顧問の先生もいい人達で二人は忙しいがやりがいがある充実した生徒会の活動をはじめた、だがだった。
その空いている席と何よりも生徒会の赤と白の配色がどうしてもわからなかった、それで彩は佐江にこんなことを話した。
今は二人で学校の食堂で食べている、彩は焼きそば定食を食べながらお好み焼き定食を食べている佐江にこう言った。
「ねえ、うちの生徒会ってね」
「いいところよね」
「ええ、皆いい人達だしね」
「先生もね」
「けれどね」
だが、だった。ここで彩は言った。
「あの赤と白と」
「空いている席よね」
「どうしてかしらね」
焼きそばを食べながら首を捻る、ソースと紅生姜の味が実にいい。
「あれって」
「それねえ」
佐江もお好み焼きのソースと紅生姜の味を楽しむ、どっちもそこにマヨネーズと青海苔、鰹節も忘れていない。
「私も最初から不思議に思ってたのよ」
「会長さんが言うには中国っていうけれど」
「中国っていうと?」
「何かしらね」
いぶかしむ顔で言う彩だった。
「本当にね」
「中国っていっても色々よね」
「そうよね、けれど赤と白って」
「紅白よね」
百合にそのまま出ていることだ。
「それよね」
「そうよね、縁起のいい配色よね」
「縁起を担いでいるのかしら」
佐江はお好み焼きを箸で切ってそれで山盛りの御飯を食べる、炭水化物と炭水化物のコラボレーションである、彩も同じく。
「それ?」
「じゃああの空いている机は?」
「あそこも赤と白だからね」
どう見てもこの二つは関係があった。
「それの説明がつかないわよね」
「それも顧問の先生もういるのに」
保健室の仁藤早苗先生だ、しっかりした美人の先生である。
「もう一人の顧問の先生?」
「顧問の先生って一人でしょ」
「ちゃんとそれ書いてるしね」
「そうそう」
その仁藤先生としっかりと決められている。
「ちゃんとね」
「じゃああの机って」
彩も焼きそばで御飯を食べる、こちらも炭水化物と炭水化物という関西ならではの組み合わせを食べている。
「誰の席かしら」
「わからないわね」
「ちょっと怖くない?」
彩は定食の味噌汁を啜る、中には椎茸がある。他には菊菜のお浸しもある。
「これって」
「確かに。幽霊の席とか?」
「よくそ
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