第二章
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」
「どうなんだろうな、今年は」
既にチームの中に不協和音が満ちていた、だが。
テレビに出ている自称野球通やマスコミは巨人は今年は絶対に優勝すると断言していた、それこそ提灯を照らす様に。
特に夕刊フジは酷かった、特筆すべきまでに。
「史上最強球団代表」
その原を更迭したフロントの人間をこう書いたのだ、これは間違っても北朝鮮のプロパガンダではない、日本の新聞の記事だ。
こうしたまさに独裁者の個人崇拝と全く変わらない悪質な記事を載せる新聞はタブロイドといえど呆れることであろう、これが日本のマスコミの実態なのだ。
そうした巨人の優勝を煽る提灯記事が金正日への個人崇拝と全く変わらないレベルで溢れている中でシーズンがはじまった、そしてはじまると。
他球団の野球を知り愛する者達の予想通りになった、巨人は見事に無様な敗北を重ねた。実に心地よいことに。
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