第83話
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アのは?、という声が聞こえるのと同時だった。
赤い魔弾が数秒で学園都市領内を飛び越え、リドヴィアのいる「天文台」まで飛んでいく。
赤い魔弾は「使徒十字」の支柱にヒットして粉々に砕け散った。
本来なら四キロを数秒で到達するほどの魔力がこもっていれば巨大な爆発が起こる。
だが、麻生の能力でそうならないように法則などを一時的に変化させたのだ。
「ああ・・・ああああ・・・ああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
次に聞こえたのはリドヴィアの悲鳴だった。
上条とステイルは何が起こっているのか全く分からない。
「俺が遠距離から狙撃して「使徒十字」を破壊した。」
麻生の言葉を理解するのに数秒かかった。
理解した瞬間、上条は思わず握り拳を作り、ステイルは何か含みのある笑みを浮かべている。
「何故ですか!!」
リドヴィアは訳が分からないのか麻生に問い掛ける。
「当麻達がオリアナを倒した辺りから話を聞かせて貰った。
正直、俺は科学の宗教とはなんとかには興味がない。
お前達の計画にも気がついていたが邪魔する気もなかった。」
「尚の事、何故邪魔したので!!」
「簡単だ。
お前はこの大覇星祭をくだらない祭典だのデモンストレーションなどという表現を口にしたからだ。」
「たったそれだけの事で・・・・」
「どちらにしろ、お前は俺が邪魔しなくても負けていた。
その理由はこれだ。」
麻生がそう言った瞬間、強烈な光が地上から放たれ、夜の闇が一気に拭い去られた。
それは学園都市の至る所に飾り付けてあった、電球やネオンサインやレーザーアートやスポットライトなどありとあらゆる電飾の光だ。
「午後六時三〇分。
ナイトパレードが始まる時間だ。
これだけの光量だ、一七〇〇メートルまでなら余裕で星の光を消す事はできる。
まぁ、俺はそんな不確定要素を信頼するほどお人好しじゃないから、確実な方法を取らせてもらった。」
麻生の言葉は続くが、リドヴィアは何も返してこない。
「お前は制理が運営委員が必死になって考えた大覇星祭をくだらない祭典と言った。
姫神が見たいと言ったナイトパレードなどをデモンストレーションなんていうくだらないローマ正教の為を飾る遊びのように言った。
俺がお前の邪魔をするのには充分な理由だ。」
最後に麻生はこう言った。
「さて、後はどうするかは魔術師に任せる。
お前の生死など、どうでもいいからな。
まぁ、精々鬼ごっこでも楽しむんだな。」
その言葉を最後に麻生からの通信は終わった。
目の前に浮かんでいる魔方陣を消し、一息つく麻生。
その瞬間に携帯が鳴り響く。
出
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