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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才
無慈悲な試合
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今、僕達IS学園側の専用機持ち達は控え室で次の試合の作戦会議の真っ最中だ。相手はバロウ。僕の幼なじみの彼が何故ジークフリード社にいるのかはだいたい予想がつくが、バロウの機体の能力は分からない。
「シャル大丈夫なのか?さっきの試合でのISのダメージが酷いんだろ?ここは棄権した方がいいんじゃないか?」
「大丈夫だよ一夏。確かにリヴァイブをあと一撃でもダメージを受けたら危ない、けど次の試合も向こうはバロウが出てくる。なら、僕は出来るだけバロウの能力を暴いてみせるよ」
僕はそれだけ言って、発射カタパルトに向かった。
ー◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ー
カタパルトから発進するとアリーナには、飾り気の無い灰色に角張ったところの無いシャープな機体を装着したバロウが空中を浮いていた。
「ごめんバロウ!待たせちゃったね」
「いや、いいよ。けど、てっきり一夏が来ると思ったよ。シャルロットの機体もさっきの水月との試合でかなりのダメージだったし」
「バロウの機体の能力を暴いて、次の試合に出る一夏に教えようと思ってんだよ」
ビイィィィィィィィィ!!
試合開始のブザーが鳴り、僕は右に飛びバロウから距離を取ろうとするが、バロウは僕のスピードに合わせて僕の真横を飛んでくる。
「シャルロット…僕の機体の能力を探る気なんだね?」
バロウ、鬼灯君との戦いでダメージが大きいとみて、余裕になってるけど、その方が好都合だよ!
「まさか、僕には出来ないって思ってるの!?」
「いや、むしろ逆だよ。たぶんシャルロットならすぐ見破るかもしれないよ」
「え!?」
「ただ…あまり意味ないと思うよ?“カノン”!!」
ドンッ!!
な…何!?僕はギリギリで飛んできた巨大な砲弾を右に避けると、バロウの右腕には水色の大砲が出来ていた。その大砲はすぐに霧散して消えてしまったがきっとアレは、さっき食堂で話したECUだ。
「早く動かないと駄目だよ!!」
バロウはそう言って、僕の右横にイグニション・ブーストで回り込んできたので、僕は左に飛んでまた距離を取った。
「“カノン”」
(エネルギーで出来ただけのただの大砲なら盾で防げる…え)
僕は前に盾を構えたがそれだけではダメだった。誰もいない右横からもう一つの砲弾が飛んできたのだった。
ドガァ!
『し…シャルロットッ!!』
アリーナのスピーカーからラウラの叫び声が聞こえた。さっき神倉先輩がやったのと同じ原理でやったのかな?
『ど、どうゆうこと!!砲弾がダブルでしかも別の角度から飛んできた!!?』
鈴が驚いていると同時に僕はアリーナの地面に叩きつけられてしまった。どうやら今ので、PICが完全に壊れたみたいだ。
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