武力チートは出来るかな?
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「報告ですっ!報告ですっ!」
全く朝から騒がしいな。何があったんだろう。俺は早く政務を片付けないと‥‥‥‥
「賊ですっ!賊が来ました!数は3000です!」
‥‥‥きたーーー!!!遂に無双出来るぜ!
「こっちの兵力はどれくらいだ?」
「え?もしかして孔青州牧様が出陣なさるのですか?」
「ふふふ、それ以外に誰がいる。」
「えっと、こちらの今すぐ動かせる兵力は2000ほどですが‥‥‥」
「うん、思ったより多いな早速出陣だ。」
「他の武官の方は?」
「今は居ないが問題無いだろう。」
「そうですか‥‥‥‥ではご武運を」
わっはっはっ、さくっと片付けてやる。ん?俺が無双出来るかって?大丈夫だろう。だって記憶に無いだけでこの世界にくる前になにか特典もらってるかも知れないし、そうじゃなくてもこの体の元々の運動能力でどうにか出来ると思っている。
さて、出陣しますか。
目の前には賊の軍が見える。俺は一応作戦を立てている。賊あいてだから正規軍にはかなわないだろうと思っているが念のためにだ。よしっ、準備は万端だ!さぁて賊たちよ!俺のデビュー戦を飾らせてもらうぜ
おかしい、なぜこうなった。
崩れる孔融軍、攻める賊軍、そして孔融自身は賊に取り囲まれていた。
なぜだ!なぜこうなる!作戦は完璧だったはずだ!賊の方が数は多くても正規軍が負けるはずがない!なぜなんだ!
なぜこのようになったかはまず孔融の作戦のお粗末さにある。その割には指揮系統や内容が複雑で、普段やっていることとは全く違うため混乱し、賊相手にもまともに戦えなくなったのだ。ついでに言えば孔融の武力はチートできるほどもないのである。強さで言うとこの世界の文醜や顔良ぐらいである。とはいえ、初めて戦うため本来の実力を発揮することは出来なく、今の孔融は普通の兵士より少し強いぐらいである。
ああ、終わったな。
そう俺は思った。こんな状況で勝てる訳がない。俺はとても調子に乗っていた、そうだ忘れていたのだ。元はただのか弱い一般市民であったことを。憑依などというあり得ないことを体験して謎の自信と自分は特別だという過信があった。まあ、今更後悔しても遅いがな。
そして迫り来る剣を前に目を閉じた
だが、いつまでたっても切られなかった。恐る恐る目を開けるとそこにはとても立派な大男が槍を持って立っていた。
どうやら助けがきたようだ。安心して俺は意識を手放した。
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