修学旅行編
第七話
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行前日。私は父さんに呼び出されてロボットモードで麻帆良にある山の中に来ていた。
「確か、指定されていた座標はここだったハズだけど・・・」
「やあ、千雨。」
すると、いきなり後ろから声を掛けられた。振り返ってみると、そこにはロボットモードの父さんが立っていた。
「何だ父さんか。おどかすなよ。」
「いやあ、すまない。ちょっとした出来事でね。」
「それより、こんな所に呼んだ理由は?」
「着いて来れば分かるさ。」
そう言われて、私は父さんの後ろを着いて山の中を歩いて行く。すると、大きな岩の前まで来た。今の私たちの身長くらいあるから相当デカい。
「この岩がどうかしたのか?」
「見ていれば分かるさ。」
そう言って父さんは岩に向かって直進した。するとなんと、父さんは岩をすり抜けたのである。
「な、何だこりゃ!?」
「カモフラージュ用のホログラムだよ。」
私が驚いていると、今の向こうから父さんの声がした。一体向こう側はどうなってんだ?私は覚悟を決めて岩のホログラムを通り抜けた。すると、そこにあったのは・・・何ともSFチックな光景だった。金属で出来た壁にあちこちに置かれた機械。そして壁に着いた大型のモニター。
「まさかここって・・・」
「ああ。私たちの“基地”だ。」
どうやら、デストロンやクインテッサとの戦いはこれから本格化して行くらしい。
「ここがモニタールーム。向こうにあるのがリペアルームだ。」
私は父さんに基地の案内をしてもらっていた。
「でも、どうやってこんな基地を用意したんだ?」
あのバカデカいモニターといい、あちこちに置いてある色々な機器といい、そう簡単に用意できる物じゃないハズだ。すると、父さんはこう答える。
「実はこの基地は元も私たちの乗って来た宇宙船でね。それを少し修理しただけなんだ。」
なるほど。つまりここの設備は皆元々備え付けだったって訳か。
「お、千雨ちゃん来たのかい。」
と、その時三体のロボットがこっちへ来た。それぞれ白、赤、黒の装甲の細身のボディを持っている。
「もしかして、ランダーさん達?」
「ああそうさ。」
「これが俺たちの本当の姿だ。」
「改めてよろしく。」
話によれば、白いのがランダーさん、赤いのがフェニックスさん、そして黒いのがダイバーさんだそうだ。それぞれ地雷処理車、ジェット機、潜水艇に変形すると言う。そう言えば、三人の仕事はそれぞれ自動車設計技師、空軍の通信技師、海洋学者だったな。宇宙戦闘機に変形する父さんも天文台で働いているし、皆自分の変形するメカに合わせた仕事に就いているみたいだ。
「にしても、とうとう千雨ちゃんも戦わなきゃいけなくなっ
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