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舞台神聖祝典劇パルジファル
第一幕その七
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第一幕その七

「王に対してこう告げられた」
「何とでしょうか」
「そのお告げは」
「それは鮮やかに読み取れる神託の文字だったのだ」
 グルネマンツの語るその言葉にさらに峻厳さが宿っていた。
「共に悩みて悟りゆく、純粋無垢な愚か者」
 まずはこの言葉であった。
「かかる者を待て。我の選べる者ならば」
「共に悩みて悟りゆく」
「純粋無垢の愚か者がですか」
「そうだ、その者がだ」
 こう語るのであった。
「その者こそが王を救われるのだ」
「清らかな愚か者こそが」
「王を」
 騎士達も小姓達のその者のことを思わざるを得なかった。そしてその時だった。
「何ということをしたのだ」
「何と酷いことをだ」
 湖の方から声がしてきた。
「早く捕まえろ」
「あの若者をだ」
「どうしたのだ?」
 話し終えたグルネマンツはそちらに顔を向けた。
「一体何があったのだ?」
「あそこに」
「白鳥が」
「白鳥が傷ついている」
「馬鹿な」
 グルネマンツはそれを聞いて眉を顰めさせた。
「神聖なこの場所で鳥を撃つなどとは」
「はい、これは一体」
「どういうことでしょうか」
 白鳥は傷ついていたが何とか無事だった。小姓の一人が彼を拾い刺さっている矢を抜きそのうえですぐに別の小姓達が薬や包帯を出して手当てにかかった。これで何とか難を得た。
「無体なことをする奴がいるものだ」
「一体誰がしたのだ」
「誰がだ」
 騎士達も眉を顰めさせずにはいられなかった。
「この様なことを」
「誰がしたのだ」
「それはです」 
 湖の方から一人の騎士が来てグルネマンツ達に話してきた。
「この白鳥が湖の上に輪を描いて飛んでいるのを王が吉兆として喜んでおられたのですが」
「それがなのか」
「はい、そうです」
「この男です」
「この男がしました」
 湖の方から多くの騎士達や小姓達がやって来て口々に言う。見ればその中央には褐色のみすぼらしい上着にズボンの背の高い若者がいた。波うつ豊かな金髪を猛々しく伸ばし後ろに撫で付けている。彫のある青い目は今は虚ろな光を放っている。顔は引き締まっているが何もわからない様である。唇は小さく鼻が高くしっかりとした形だ。そして身体は騎士達と比べても全く遜色ないまでに引き締まっている。
 騎士達や小姓達は彼をグルネマンツの前に引き立ててだ。さらに言うのであった。
「この男が射ました」
「それがこの弓です」
「これによってです」
 一人が弓をグルネマンツに見せながら語る。
「そして矢もです」
「これによってです」
「白鳥を射たのは御前なのか」
「空を飛ぶものならどんなものでも射てみせる」
 若者はグルネマンツの問いに胸を張って答えた。高く澄んだ強い声であった。
「そう、どんなも
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