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舞台神聖祝典劇パルジファル
第一幕その五
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第一幕その五

「それは二度と閉じようとはしないのだ」
「そうなのですか」
「そして今も」
 ここで小姓が二人来た。先程グルネマンツが送ったあの二人の小姓だ。グルネマンツはすぐに彼等に対して心配する顔で問うのだった。
「それで王は」
「はい、お元気になられました」
「御水浴とバルザムで」
「左様か」
 それを聞いてまずは少し安心したグルネマンツだった。しかしであった。
「だが。それもだ」
「はい、傷は」
「完全には」
「仕方ないことだ。それは」
「ところでなのですが」
 ここで騎士の一人が彼に問うてきた。
「宜しいでしょうか」
「何だ?」
「グルネマンツ殿はあの男の顔を御存知なのですね」
 このことを問うたのである。
「それは」
「そうだ。知っている」
 その通りだというのであった。
「それはだ」
「ではあの男のことは」
「それも御存知なのでしょうか」
「うむ、知っておる」
 彼自身のことについても知っているというのである。
「それもだ」
「では一体」
「どういった男だったのでしょうか」
「信仰篤い勇士であられる先王こそだ」
 グルネマンツはここでまたティートゥレルのことを話に出した。
「あの男をよく御存知であられる」
「先王がですか」
「よく」
「そうだ。御存知であられる」
 こう話すのだった。
「その理由はだ」
「それは」
「どういったものでしょうか」
「野蛮な敵達が策略や暴力を以てこの神聖な信仰の国を脅かすに至ったその時にある厳かな神聖な夜に先王の頭上に主からつかわされた使者達が現われ」
「使者たちにより」
「あれが」
「その通りだ。あの聖杯」
 槍、そして聖杯。二つのものが今揃った。話の中だが。
「主が最後の晩餐で使われ十字架にかけられた時にその至尊の血を受けた」
「あの神聖にして崇高な杯」
「あれこそが」
「そうだ。そこに至尊の血を流させた槍をも流させて」
 グルネマンツは話を続けていく、
「あの受難を形作った二つを先王に与えて下さったのだ」
「それこそが」
「我がモンサルヴァートの」
「先王はこの二つの聖なるものの為にモンサルヴァートを建てられたのだ」
「そして我々は」
「そこに仕える」
 騎士達も小姓達も今感じ取っていた。このことを。
「そして護る」
「それが役目ということなのですね」
「そうだ。聖槍と聖杯に仕える御前達はだ」
 グルネマンツもその通りだと話すのであった。
「罪深い者達が見出せないようすな道を辿ったからこそなれたのだ。ここに至るにはだ」
「純潔な者だけが」
「その者だけが」
「その通りだ。そうした者しか許されないのだ」
 まさにそうだというのだ。
「我等は救済という最高の務めの為に聖杯の霊験
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