第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第67話:暇潰しと穀潰し
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(スタンシアラ)
シンSIDE
数多の島々で構成されてる国家、それが『スタンシアラ』だ。
国土自体も狭く、人々が生活する為のスペースも確保しにくい。
その為か王都も奇抜な造りになっており、筏に乗って水路を移動しなければ城にも辿り着けない。
女性陣は『水の都だなんてステキね?』と彼氏に寄り添いウットリしてるが、『面倒臭ー造りだな……橋を架ける予算無いのかよ!?』と愚痴るリュカさんと同意見な俺。
珍しく彼と気が合い、ちょびっと嬉しい。いや悲しんだ方が良いのかな?
だがそんな事を言ってられない……
何故なら、この国にあると噂される『天空の兜』は、国王が出した御触れをクリアした者にしか入手出来ないのだ!
もっと詳しく説明すると、この国の王様が『余を笑わせた者に、我が王家に代々伝わる宝……天空の兜を授けよう!』と言ったらしい。
この御触れを聞いた時『この国の国王は馬鹿なのか!?』とリュカさんが大声で叫んだが、俺も全く同意見だった……何だか意見が噛み合うなぁ。
とは言え、王様を笑わせるだけで『天空の兜』が貰えるのなら、これほど楽な事は無い!
俺も最初は唖然としてたが、ウルフさんが『危険なミッションを熟せとか言われるよりマシだろ……我が儘こいてねぇで、ギャグのひとつでも考えとけよ!』と言い、目から鱗状態で納得しました。やっぱウルフさんは凄ー!
だから今俺達は、お城で受付を済ませ行列に並んでます。
皆さん“王家の宝”と言う言葉に色めき立っており、天空の勇者にしか利用価値が無いと言うのに、手に入れるのに躍起になってるみたいです。
世の中馬鹿ばっかりだなぁ〜と思う反面、そんな連中と一緒に並んでいる俺達も同類なのかもしれないと、自己嫌悪に陥ります。
だって、本当に俺が伝説の勇者とは限らないですから……
村のみんなや、ウルフさん達の思い違いって事もありますから!
もし俺が本当に勇者ではなかったら、立場無いよね……夜中にコッソリ逃げ出すしかないよね。
最近仲間が多くなった所為か、俺自身の思考がネガティブな事に気が付いた。
でもしょうが無いと思う。だって俺より実力も経験も……ついでにキャラまでもが強烈な面々の中に身を置いてるんだもん!
その筆頭が俺の尊敬するウルフさんと、また訳の解らない事をやっています……
「お、お、“おっぱ○”」
「“い”か……い、い、“イマラチ○”」
「んだよ、また“お”かよ! え〜と……“オナ○ー”でどうだ!」
「今度は“に”か……う〜ん“ニプルファ「何デカい声で言ってるんですか!?」
トンデモナイ単語を言い合う二人……何を考えてるんだ!?
「何シン君も参加する?」
「さ、参加……?」
「そうだ
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