常盤台中学襲撃事件
Trick45_全てを溶かす“情熱”さ
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れ込んで意識を手放した。
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今回の事件の後日談
信乃が意識を取り戻して最初に目にしたのは
「知っている天井だ」
残念ながらお決まりのセリフを言う事が出来なかった。
なぜなら幻想御手事件の後、自分が入院していた病室とまったく同じだったからだ。
ゆっくりと上体を起こそうとしたが、力が全く入らずに微動だにできなかった。
「・・・・さすがに玉璽開放を1日2度は無理があったか」
「当たり前でしょ」
「!?・・・・・美雪さん、二重の意味で恐い顔になっていますよ?」
ベットの側には美雪が座っていた。
信乃が無理をする事を分かっていたので、佐天に道具を渡した後ですぐに病院に向かっていた。
そして案の定、ひどい疲労状態でしかも意識を失って搬送されてきた。
その日から付きっきりで、文字通り寝ずに看病していたのだ。
「誰のせいだと思う?」
「わたしのせいですはいすいません」
信乃は首も動かせない状態なので素直に口で謝った、冷や汗を流しながら。
信乃が言った二重の意味で恐い顔。それは怒っているという意味で恐いという事。
そして美雪の眼の下には濃い隈があった。
1日にの徹夜では、あそこまで濃くならない。つまり
「3日も寝たからすっきりしたでしょ? ついでに今の私の顔を見て寝起きばっちり?」
「・・・・・ごめん、心配掛けて」
美雪の嫌味を無視して信乃は謝った。
「許すと思う?」
いつもなら「怪我をしても治すから大丈夫♪」などと言う美雪。
だが、今は俯いていて表情は見えない。
「・・・・・・許してほしい。
俺は・・・これからもこんな感じで生きていくから。
美雪に許してもらわないと、戦えなくなる」
「戦わなくていいじゃん・・・・・・戦場にいたんでしょ!?
なんでよ!? これ以上ひどい目にあう必要ないよ!!」
勢いよく上げた顔から、目から涙が流れていた。
その勢いのまま信乃の襟首を掴んだ。
「俺は・・・」
「なんで・・・なんで・・・」
「ごめん・・・・」
「うぅ・・・・ヒック・・・・・」
顔を信乃の胸にうずめ、嗚咽をだす美雪。
予想外に戦いを止めるように言われた。
いや、予想していたが無意識に目を反らしていた、最悪の展開。
美雪に戦いを止められる事。
信乃が学園都市に戻りたくなかった理由の一つでもある、彼女からの停止の言葉。
たかが一人の少女の言葉、で片付けられない。
自分の一番大切な人からの言葉。それは束縛、呪いにも似た効果があ
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