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仮面ライダー酒呑
巻乃一 アフロ店長と割烹と料亭荒らし
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[9] 最初
が合体した異様な姿の刀が鞘に差してある。
これこそ、幸四郎が若い頃陽道と酒呑童子の力を練り込んで鍛え造り上げた特殊装甲、『仮面ライダー 酒呑 青龍装甲』である。
酒呑は、右の腰に差した刀…『偽刀 曽亜羅弍型(ぎとう そあらにがた)』を引き抜くと、ねずみ忍者にその鋭い刃を向け、自信満々の口調で言い放った。

「魔道衆、覚悟しな!」
『ふん、覚悟するのはお前の方だ!』
『今ここでギタギタにのしてくれる!』

ねずみ忍者は刀を振りかざし右側から酒呑に斬りかかり、いたち忍者も刀を水平に構えて後に続くが、酒呑は曽亜羅弍型を両手に持ち横一閃になぎ払い両者を一気にはね飛ばした。
その凄まじき風圧にいたち忍者は河原の石に頭をぶつけ、ねずみ忍者は近くにあった岩に着地した後軽くジャンプして再度真上から刀を振り下ろすが。

…ガキィッ!!

刀は酒呑には届かず曽亜羅弍型に阻まれ、今度は真下から左アッパーを喰らい吹き飛ばされ石だらけの河原に落下した。
ようやく起き上がったいたち忍者は、ねずみ忍者の情けない姿を見てちいっ、と舌打ちした後懐から数枚の呪符を取り出し、念を送った。

『現れ出でよ、我が化身たる足軽蟻(あしがるあり)よ!!』

すると、数枚の呪符は複数の足軽に姿を変え酒呑の前に姿を現した。
蟻の頭に足軽特有の軽めの胴を身に付け、殺気をはらんだ目を酒呑に向け各々武器を手にギィギィとわめきながら命令を待つ戦闘集団…それが足軽蟻である。
酒呑は特にあわてる様子もなく、いたって平然に左の腰から曽亜羅弍型に似た小さめの刀…大化輪丸(だいかりんまる)を引き抜き、二人に刃を向け言い放った。

「おいおい、こんな雑魚を呼んでも歯が立たないのを知ってるだろ?」
『ふん、何もしないよりはまだましだ。足軽蟻よ、行けぇい!』
「まぁ、その潔さは認めよう…しかし、いくら貴様があがいたところで状況は変わらないぜ!」
『ほざけ!』

酒呑は曽亜羅弍型と大化輪丸の柄をつなぎ合わせ、薙刀状の武器「破邪大化輪」に変えると右手に持ち替え、大きく振り回しながら足軽蟻の群に向かって走り出し、足軽蟻も酒呑に向かって武器を振りかざし走り出した。

今ここに、酒呑童子の力を宿した鎧武者と魔道衆の戦いが…長き時を越えて始まる。

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