第123話 生きろ!!
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きた17年間。今更だけど、自分がすごく情けなく思えた。私は薄っすら片目を開け、光の壁の外側で、床に横たわっているグレイを見る。
グ「く・・・ぁ・・・・・」
目の前で苦しんでいるのに、手を伸ばしても助ける事が出来ない・・・グレイに一番助けられてきたのに、私はグレイを助ける事が出来ない・・・私は、なんて無力なんだろう・・・悲しくて、情けなくて、悔しくて、涙が頬を伝った。意識が途切れようとしたその時、
グレ『ユモ・・・諦めるな、お前の人生はこれからだ。生きろ!お前には、お前を必要としてくれる、助けてくれる仲間がいる。その大切な仲間のためにも、自分のためにも、生きろ!!』
ユ「!!?」
頭の中で声が聞こえた。顔も分からないけど、私はそれが誰だか分かった。
ユ「お・・・兄、ちゃん・・・」
そうだ・・・!私には仲間がいる。仲間が、私の『闇』を封じてくれるっ!!『闇』なんかに、負けてたまるかぁぁぁっ!!私は体全身から冷気を放出する。
ユ「うぅ〜〜〜・・・・・っらぁぁっ!!!」
ティ「ぬぉっ!?」
私は光の・・・いや、『闇』の壁から自力で抜け出した。
ティ「お、お前、どうやって封壁からっ!?この封壁から、今まで抜け出せた者は誰もいないのにっ!?」
私はまだ驚いているティーロを睨みつける。
ユ「仲間が、私の『闇』を封じてくれる。仲間が、私に力をくれる。私は無力で、情けなくて、何も出来ないけど、大切な仲間を守るためなら、火の中嵐の中水の中、どんな困難な場所でも、必ず守ってみせるっ!!!」
私は目を閉じ、体の奥深くに封じ込めていた魔力を解放する。
ユ「あなたは、呼び覚ましてはいけない魔法を、呼び起こしてしまった。」
私とティーロの足元に、水色の魔法陣が浮かび上がる。
ティ「な、何だ・・・体が、動かねぇ・・・!!」
2つの魔法陣が銀色に光りだす。
ユ「氷は、『闇』を撃ち砕き、『光』を呼び覚ます・・・」
辺りが銀色の光に包まれた。私も何が起こったのかさっぱり分からない。この魔法は7年前に自然と身に着いた魔法。だから私にもよく分からない。でも、かなり危険ですごい魔法だとゆう事は自覚している。だから、体の奥深くに封じているから滅多に使わない魔法。魔力もすごい消費しちゃうからね。目を開けると、いつの間にかティーロは傷だらけになっていた。
ティ「竜狩り(ドラゴンハンター)の・・・名折れ、だ・・・」
ティーロはそう呟くと、その場に倒れて気を失った。振り返ってグレイを見ると、闇魔の鎖は消えていた。駆けつけると、気を失ってるだけみたい。
ユ「よ、よかっ、たぁ〜・・・」
魔力を使いすぎたせいか、私はその場に倒れ、意識を失った。
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