第一章 護れなかった少年
第十一話 夢と予感(前)
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トと曲刀を装備して、部屋を出る。
広場に着いたのは四時五分前のことだった。
―☆―☆―☆―
「はーい!それじゃ、五分遅れだけど、そろそろはじめさせてもらいます。みんなもうちょっと前に!......そこ、あと三歩こっち来ようか!」
堂々としゃべるのは装備の各所に金属の鎧を着けた、片手剣使いだった。
とりあえず間に合った......ぽい。
「今日はオレの呼びかけに応じてくれてありがとう!!知ってる人もいると思うけど、改めて自己紹介しとくな!!オレは《ディアベル》、職業は気持ち的に《ナイト》やってます!!」
すると、噴水近くに集まっている人たちがどっと沸き、口笛や拍手に混じって「ほんとは《勇者》っていいてーんだろ!」などという声が上がった。
元々SAOに職業などは無いはず何だけど(生産系は職名で呼ばれることがあるらしいが......。
まぁ、別にどういう職を名乗ろうと個人の自由だし、僕が口を出すことは無い。
......早い話が少しどうでもいいわけである。
「さて、こうして最前線で活動している、いわばトッププレイヤーのみんなに集まってもらった理由は言わずもがな何だけど......」
そこで区切り、町並みの彼方にそびえる巨塔――第一層迷宮区指し示し、続けた。
「......今日、オレ達のパーティーがあの塔の最上階に続く階段を発見した。つまり、明日か明後日には、ついにたどり着くってことだ。第一層の......ボス部屋に!」
どよどよ、とプレイヤー達が驚く。
少し僕も驚いていたけど、顔に出るほどじゃない。
まぁ、僕はずっと2,3階らへんでレベル上げしてたんだけどね。
「一ヶ月。ここまで来るのに一ヶ月かかったけど......それでも、オレ達は示さなきゃいけない!ボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームそのものもいつかクリアできるんだってことを、始まりの街で待ってるみんなに伝えなきゃいけない。それが、今この場所にいるトッププレイヤーの義務なんだ!!そうだろ!みんな!!」
再びの喝采。
今度は噴水の近くにいるプレイヤー達以外の所からも聞こえる。
......にしても凄い人だ。指導者とかそういうのが向いてる人なんだろう。
と、僕も拍手を送ろうとすると、
「ちょお待ってんか、ナイトはん」
そんな低い声が聞こえてきた。
歓声がピタリ、と止まり、前方の人垣が二つに割れた。
そしてその中心に立っていたのは、小柄ながらがっちりとした体格の男だった。
そしてその男は一歩踏み出し、ディアベルの美声とは正反対の濁声で唸った。
「そん前に、こいつだけは言わせてもらわんと仲間ごっこはでけへんな」
唐突な乱入にディアベルは表情を崩さず、逆に歓迎するよ
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