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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
05 進撃 その一
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力はおよそ一万。
 カペラの率いる兵は三千ぐらいですが、その半分がアンデッドです。
 私が五百を率いて別働隊の指揮をとります」

 私の声にデスティンが口を開く。
 腰に吊るされたのはジャンセニア湖の領主天狼のシリウスの命を奪ったルーンアックスがぶら下がっている。

「危険じゃないのか?」

「囮だからね」

 私はウインクをしながら言葉を続けた。

「こっちがゼノビアを攻めた場合、デボネア将軍が出せる兵は五千という所でしょう。
 ゼノビアにも治安維持や守備の兵を置かないといけないでしょうから。
 私がポグロムの森で暴れた場合、デボネア将軍は後詰の兵を送らざるを得ないわ。
 その時に攻めれば大分楽になります」

「しかし、貴方が前におっしゃった黒騎士からの援軍はどうなる?」

 占星術師ウォーレンがシプレの杖で地図を指しながら、私が前に口にした黒騎士ガレスの事を尋ねるが、私は即答して見せた。

「来ませんよ。彼は」

「その根拠は?」

「この戦がゼノビアをめぐる戦いだからです。
 後詰として来るならば、ゼノビアでしょう。
 そして、そこはハイランド四天王の一人であるデボネア将軍が守っている。
 彼の武人としての誇りが後詰を求めないでしょうよ。
 それに、彼はゼノビアどころの話ではない案件を抱えている」

 私の言葉に、魔術師のローブをゆらしながらウォーレンが得心する。

「アヴァロン島のロシュフォル教会ですか」

 アヴァロン島はロシュフォル教の総本山という聖地の為、島民のほとんどが僧侶で、ゼノビア王朝時代だけでなく神聖ゼテギネア帝国時代でも中立を保っていた。
 それに業を煮やした帝国は黒騎士ガレスを総大将とした軍を派遣し制圧。
 いまでは帝国軍の支配下におかれている。
 ガレスは島の僧侶たちに対して帝国に従うように要求していまるが、神にのみ従う僧侶たちはガレスの要求を拒否。
 ここまでは分かっていたのだか、この反乱が悪い方に作用してしまう。
 ゼノビアまで迫る反乱軍の勢いに、ロシュフォル教の抵抗は激化。
 教会が帝国に従わないと知ると、大神官のフォーリスを捕らえ見せしめとして殺してしまったのである。
 これに激昂したアヴァロン島の住民は全島をあげての抵抗運動を繰り広げているのをこちらは掴んでいた。

「ロシュフォル教大神官フォーリス様の殺害は、政治的大失態よ。
 帝国軍の僧侶を中心に動揺が広がっているし、大神官の後釜も探さないといけないわ」

「帝国にそんなあてはあるのですかな?」

 ランスロットの呟きに、私は即座にその人物の名前を口にする。

「ノルン。
 神聖ゼテギネア帝国の法王だった人よ。
 今は政治的に失脚してディアスポラの監獄の主と
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