魔法先生ネギま!
0381話
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た雄叫びではなく、まるで悲鳴のような声を上げている。
その間もどんどんその姿は変わっていき、本来なら鷲の上半身と翼に獅子の下半身、爬虫類の尾といった姿だったグリフィンドラゴンは、角が2本増えた鷲の上半身に竜の下半身。そしてその背には鷲の翼と竜の羽がそれぞれ1対ずつ存在していた。
「これは……恐らくアクセルさんの血に含まれている魔力が召喚の契約と過剰反応を起こし、グリフィンドラゴンを一種の突然変異……いえ、この場合は進化と呼ぶべきですね。とにかく進化させたのだと思います。竜の特徴がより顕著に発現して下半身が獅子から竜に。同様に竜の羽が生えたのだと思います。新たに生えた角は良く分かりませんが……」
茶々丸の推測を聞きつつ、ありそうな展開だと思わず納得してしまう。何しろ俺の血はエヴァによると異常な量の魔力が溶け込んでいるらしいからな。それが召喚の契約と干渉してああいう風になったというのは十分考えられる。だが……
「そうなると、これからは迂闊に召喚の契約を結べないという事か?」
自分でも分かる程に憮然とした口調で尋ねると、茶々丸は申し訳なさそうに頷く。
「はい。今回無事に召喚の契約を結ぶ事が出来たのは、グリフィンドラゴンの方にアクセルさんの魔力を受け止めるだけの器があったからです。恐らく、潜在能力がかなり高い個体だったのでしょう。なので他の魔獣と契約を結ぼうとすると、アクセルさんの魔力に耐えられなくてそのまま亡くなる可能性が高いかと」
「……そうか。まぁ、それが分かっただけでも良しとするしか無いか。俺の言葉が分かるな?」
進化を終えて、その場でこちらへと頭を垂れているグリフィンドラゴンへと声を掛ける。
「ガルル」
……何か鳴き声が微妙に変わってないか? そう思いつつも、魔力のパスが繋がっているのは確認できるので召喚の契約は無事成功したと見ていいのだろう。
「よし。俺が召喚魔法を使う時以外は好きに過ごしていてもいい。だが、なるべく人は傷つけるなよ。お前は目立つから、もし人を傷つけたりしたら賞金が掛けられて狙われる可能性もある。餌にするのなら同じ魔獣にしておけ」
「ガルル」
「良し、行け」
「ガアアアアア!」
短く雄叫びを上げ、鷲の翼とドラゴンの羽を使いその場を去っていくグリフィンドラゴン。こうして、俺は無事召喚魔法の契約を完了する事が出来たのだった。
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