暁 〜小説投稿サイト〜
DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-38情報と宝を求めて
[3/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ても、不適切です」
「そうか。面目無い」
「だめだったの?ごめんね、ミネア」
「ユウが、謝ることではありませんが。壁は、破るものではありませんからね。破らないでくださいね」
「うん、わかった」
溜め息を吐きながら壁の穴の外に目をやり、ミネアがまた声を上げる。
「あれは。スライムですね。猫と、一緒にいるようですが」
「なんと!ミーちゃんが、スライムに!助けねば!」
言いながら、さっさと外に飛び下りるブライ。
「ちょ、ブライさん!三階ですよ!」
焦って手を伸ばすミネアの前で、ブライがふわふわと下降し、一階の屋根に降り立つ。
「……魔法で、浮かべるのでしたね……」
ミネアが、脱力する。
「あのスライムからは、邪悪な気配を感じません。追いかけましょう」
「うん」
続いて、ライアンと少女も迷わず飛び下り、難なく着地してブライを追う。
「……」
ミネアも続いて、壁の穴からぶら下がるようにして、慎重に外に降りる。
多少よろめきはしたものの怪我も無く無事に降り立って、三人を追う。
ミネアが追い付くと、
熱
(
いき
)
り立ったブライをライアンと少女が押さえ、スライムが懸命に身の潔白を訴えていた。
「ぼく、悪いスライムじゃないよ!友達のミーちゃんが心配で、会いにきたんだよ!」
スライムの隣で猫も同意するように鳴き声を上げるのを見て、ブライがようやく落ち着く。
「むう。そうであったか。それは、悪かったの。ミーちゃんも、済まぬの」
スライムがほっとしたように、応える。
「ううん、いいよ。おばあさんも、ミーちゃんが心配なんだね。おばあさんは、このお城の人なんだね?ミーちゃんが、言いたいことがあるって」
「なんと。ミーちゃんの言葉が、わかるのかの?」
「うん、あのね。サントハイムの王様は、不思議な力を持ってるけど。その王様に詳しい人が、サランの町にいるから、話を聞いてって。きっと、役に立つからって」
スライムから情報を得て、城内の掃討も終え、一行は合流してサランの町に戻る。
クリフトが、ミネアに謝る。
「申し訳ありません……。私ひとりでは、無理でした……」
「トルネコさんもあちら側になるとは、想定外でしたから……。私でも、無理だったと思いますから……」
沈むふたりに、ブライが声をかける。
「この非常時じゃ。金目のものを持ち出したという話でもあるまいし、王子が許可されたのじゃ。いつまでも、気に病むようなことではあるまい」
ミネアが、さらに打ち沈む。
「好き勝手やってる割に、なんだか役に立ってしまいそうだというのが、またやりきれないんですよ……」
「ふむ。複雑じゃの」
サランの町に
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ