暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
龍神演義・其ノ八
[4/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
3人が露骨に嫌そうな顔をして同時に黙る。・・・そんなにいやなことがあったのか。やがてニルスがぽつぽつと概要を語りだした。
「その、ね?僕たち一度スクライア一族の物品保管倉庫を調査させられたことがあるんだけど・・・」
「だけど?」
「スクライア一族って大人から子供まで皆研究者肌でさぁ・・・人並み以上に好奇心旺盛なんだよ」
「はぁ・・・まぁそうでなければ有名になってないだろうな。それで?」
「そんな連中が研究対象であるロストロギアおよびその他の発掘物を目の前に何もしないだろうかねぇ?」
「・・・まさか」
「そう・・・!彼らは管理局に報告していないロストロギア及び発掘品をそれはもう沢山保管してたんだよ・・・!!自分の研究用だったり観賞用だったりで本当に多岐にわたっていたよ。中には「発掘や解析の役に立つから」ってそのまま現場で使われてる聖遺物まであってね!?僕はもう何が何だかわからなくて責任者の頭をはたき倒してしまったよ!!」
目の前に研究対象があるならば研究するしかない!と言わんばかりにスクライア一族はロストロギアを調べ尽くして調べ終わったものの多くを自分たちの倉にため込んでいたのだ。簡単に言えば横領みたいなものである。その数と研究対象の調べ上げたるや、ロギア管理課の連中に見せたら余りのち密さに感涙するであろう完成度だった。
血反吐を吐き出すように一気に言い切ったニルスはそのままがっくりと肩を落として動かなくなった。入れ替わる様にクルトが会話を続ける。
「前任の監査官には賄賂を握らせてたみたいだ。ニルスに懐いたスクライアの子供が大方全部喋ってくれたよ・・・あいつら10代から子供に仕事をやらせててな。危機管理も機密保持も無かったよ」
「そ、それはまた・・・何でそれまで発覚しなかったんだい?」
「あー、今までロストロギアの受け渡しは完全な義務じゃなくてな・・・チェックも甘かったことと前任者が悉く天下り組だったことも相まって発覚しなかったそうだ」
「本当に研究以外には頭が回らないのよね。内情を喋った子どもと責任者の危機感がどっこいどっこいだったし」
ふぅー、と深いため息をつくマリアンもどこか遠い目をしており、クルトに至っては目頭を押さえている。
そんなザルすぎる管理体制が最近引き渡しを請負契約とするよう契約内容が変更されて、3人がその確認も兼ねて調査に行ったら・・・そうなっていた。中には触れた相手を洗脳する類のロストロギアや持ち主の生命力を吸い取るロストロギアなど危険極まりないものもごろごろ存在し、3人は余りの契約履行の杜撰さに呆然としたという。
「完全な義務じゃないからスクライアに罰則はなかったが、賄賂を受け取った側はもれなく首をきられたよ。ついでに事件を報告した俺達が危機管理体制を整えることになる始末・・・分かるか
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ