暁 〜小説投稿サイト〜
私立アインクラッド学園
第二部 文化祭
第28話 直葉の想い
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、思わず眼を丸くした。

「な、なんで?」
「直葉が気持ちを込めて歌ってくれたからさ。素直に嬉しいよ」

 どこまでも、優しい和人。直葉は涙を堪えることに必死だった。

「あと、ごめんな……。俺、スグのこと見てるようで、ちっとも見えてなかった。今までこんなに近くにいたのに」

 直葉の喉の奥から嗚咽がもれる。

「あ……あたしだって、ごめん……。あたし、お兄ちゃんに酷いこと言った」
「構わないよ。俺こそちゃんと向き合おうとしてなかったんだから」
「うん……うん……」

 直葉が泣き止むまで、和人は傍にいてくれた。




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