第71話 勇者王が戦い少年少女は青春のようです
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若男女、それ以外の方々もお待たせしました!
これより、麻帆良後夜祭を始めまーす!!』
ヒュゥゥゥ―――― ドォォン!
「たーまやー!」
「かーぎやー!」
「………なんですか?その掛け声。」
「江戸時代の"玉屋"と"鍵屋"という江戸の二大花火師に由来していますです。日本独特の文化だと思われますです。」
あの騒動から僅か3時間少々。あの海岸とは正反対の場所にある、とても広い芝生の広場で後夜祭が始まった。
有志による屋台がずらっと並んで、再度祭りが始まっただけな気がする。
・・・僕は何となく居づらくなって、見回ると嘘をついて(仕事の内ではあるんだけれど)そこからちょっとだけ
離れたテラスに移って、騒いでいる皆を見る。
そこからでも以前のどかさんと見た花火もビックリな花火が、目の前一杯に広がり続ける。
「はぁ…………。」
ふと、自然とため息が出てしまう。
・・・やっぱり、気になってしまう。愁磨さんの事、超さんの事。そして、明日菜さんの事。
彼らは何かしらで繋がっているように思うんだ。でも、この三人を繋げる鍵・・・鎖?がもしあるとしたら。
それは、こことは別にある魔法使い達の国、『魔法世界』だけなんだよね。
いくら変わった能力があるって言っても、明日菜さんはこっちの人だしなぁ。……それも変には思っていたんだ。
「(父さんと愁磨さんの仲間だったタカミチが、態々この麻帆良に連れて来たんだ。
しかも、過去が全く分からないと来てる。仮に、もし明日菜さんが魔法世界の住人だとしたら・・・?)」
・・・だとしたら?いや、だとしたらなんなんだ?
その特異な能力のせいで魔法世界でも疎まれていた可哀想な女の子を助けた・・・彼らなら当たり前の行動だ。
うぬぅぅぅぅぅぅぅ!!ダメだ!やっぱり、何か決定的な情報が無いと結論が出ないんだ。
「はぁ………やっぱり、行かないと駄目だよね。」
「ど、どこにいくんですかー?」
「うっひょわぁぁあああああ!?の、の、の、のどかさ―――」
急に
後ろから声をかけられ、飛び上がってしまう。
のどかさ
んの声に反応し、後ろを振り向いたら・・・
時が止まった。
「……………………………………。」
「え、あ、あのー、ネギせんせー?」
花火で照らされたのどかさんは、アサガオの模様を散りばめた水色の浴衣に、黄色の髪留めで前髪を上げており、
その可愛らしい顔が良く見える。そう、たとえるならば―――
「天使………。」
「へぅっ!?///ね、ね、ね、ネギせんせー?一体何を……!?」
「あ、や、いいえ!ただ思ったことがぽろっと
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