二章 剣と拳のファーストアタック B
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「いきなり来てそんなこと言うだなんて失礼にもほどがあります!」
『そうですよ!ちゃんと正々堂々戦って…』
「るっせーな!お前らみたいな最弱のやつらがなに偉そうに意見してんだ!あ!?」
三人の道着姿の少年に派手な金髪のチャラチャラした男。
彼らの集団に近づいた時ようやく会話が聞こえてきた。
この一部分だけでも彼らが今どういう状況にあるのかが容易に想像できる。
「ちょっとあなた達なにをやってるんですか!」
その輪の中に堂々と入っていくサラ、彼女の小春以外に媚びない姿勢はどうやら剣道部の中だけではないらしい、随分と肝が座っている女の子だ。
「えっと?どちら様でしょう?…」
日本拳法部の子達は突然割って入ってきた謎の人物にどう接したらいいのか分からず少し混乱しているように見える。
「B地区の剣道部部長代理の神崎サラです!日本拳法部の方に試合を申し込みに来ました!」
場の空気を一切読もうとせず単刀直入にこちらの要求を放り込む。
しかも後方の副部長を差し置いて、しれっと部長代理を名乗るあたり流石はサラといったところだ。
『あ?剣道部だ?残念ながらこいつらは俺の方が先に目をつけてんだよ!痛い目に会いたくねぇならさっさと帰りやがれ!』
案の定この不良面の男が食ってかかった。
その眼光は鷹のように鋭いものを帯びているおり、体格は細いながらもヒョウのような滑らかな筋肉のつき方。これだけで彼が何らかの格闘技をしていると想像できる。
やはり日本拳法部に試合を申し込みにきた先客なのだろう。
だがそんなこと彼女にとっては微塵も関係なかった。
「いいえ帰りません!部長から頼まれてここにいるんです!あなたこそ彼らが嫌がってるので帰ってください」
『随分と舐めた口聞くじゃねぇか?女だから手を出さないとでも思ってんのか?」
まさに一触即発、一歩も引かない相手に対し、お互いに威圧オーラを爆発させるかのように睨み合っている。
「まぁまぁ!落ち着けよ二人とも!」
あまりに険悪な空気に我慢できず後ろで傍観していた京介が仲介に入る。
「なんだお前?テメェもそいつの連れか?この女にいいとこ見せてぇってか?あ?いけ好かねぇ目で見やがってシメんぞこら!!」
間に割って入った瞬間浴びせられる罵声の嵐。
どうやらこの不良は京介の生まれつきの感じが悪い目つきが自分に向けられたものだと勘違いしたようで、その矛先がサラから京介へと変わる。
「俺は別にそんな目をしてなんか」
『してんだろぉーが!ムカつくなお前!俺を誰だか知っ
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