二章 剣と拳のファーストアタック B
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
の場にいた全員の思考が止まる。
「はぁ?何言っちゃってんの?俺達を潰す?笑い話にもなんねぇぞ!あははは!!」
一番初めに口を開いたのは五十嵐豹牙。
彼はこの唐突な出来事を笑い飛ばすかのように腹を抱えて爆笑する。
「ちょっと!?京介さん何言ってるんですか!私達は日本拳法部と試合しに来たんですよ!?なのになんでわざわざ強そうなボクシング部と試合するんですか!」
サラも普段はあまり見られないような慌てた様子で続いた。
確かに弱小部活と戦うためにきたのにこんな強豪を相手にするなんて正気の沙汰じゃないのかもしれない。
しかしここまできたら引くに引けない現状だ。
「悪いなサラ。俺も本当なら日本拳法部の子と戦いたいんだけどこの馬鹿が譲ってくれねぇからな。それにこいつの人を見下した態度がどうしても気に入らない」
『私もこの馬鹿の態度には腹が立ちますけど小春さんに言われた通りにしないと!』
「…おいテメェら…さっきから黙って聞いてりゃ好き放題言いやがって!!馬鹿ってのは誰のこと言ってんだ!?」
流石に馬鹿馬鹿言い過ぎたか、五十嵐の堪忍袋の緒が切れたようで、先ほどまでよりもさらにキツく威圧に満ちた言葉を放つ。
「上等だコラ!こんな奴らよりお前らの剣道部を潰してやるよ!雑魚なんか相手にしなくても俺達は余裕で勝ち上がれるっつーことを見せつけてやる!!」
結果オーライと言っていいのだろうか、ともかく京介の思惑通りに五十嵐も話に乗ってきた。
「明後日だ!明後日の放課後テメェらのとこに乗り込む!それまでせいぜい怯えてろ!」
『お前こそビビって逃げんなよ?』
「誰が逃げるか!チィッ!どけコラ!」
五十嵐は日本拳法部の子の間を強引に押し退けて去っていった。
よほどイライラしているらしく自分の通り道にあるゴミ箱を派手に蹴り倒したりしていた。
「……あの…ごめんなさい」
その後ろ姿が消えそうになった時、おもむろに日本拳法部の部長らしき子が京介たちに謝罪した。
「僕達のせいで御剣さん達がボクシング部と戦うことになっちゃって…その、本当に…」
『いいっていいって!気にしないでよ!それにこれは俺が勝手に決めたこと!君達は関係ないよ!』
彼らに無駄な心配をさせないようにか、京介は先ほどまでとは打って変わったような明るい口調で話す。
「全くですよ!京介さんが本当に余計なことしてくれたおかげで面倒なことになっちゃって!帰ったら殺します。てか死ね」
『あはは〜…サラちゃんすごく怖い…』
やは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ