第九十四話
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一流程度とは侮蔑の意味も含められているのだろうが、寧ろそれに気がついたギルガメッシュは油断がならない。所詮俺は一流を越えられないのだから。
それに包丁やらキッチンやらをくれると言うのなら貰っておこう。良いものを貰った。
「うむ。まこと美味であった」
「美味しかったです。チャンピオン」
ライダー、セイバーも喜んでくれたようだ。
「チャンピオンって本当に多芸よね。お菓子作りは上手だと思ってたけど、フランス料理のフルコースを簡単に作っちゃうなんて」
「時間だけはいっぱい有ったからね。なんとなく覚えた」
「それにしてもこの料理に使われた食材、一つとして分かる物が無かったのだけど…」
「まぁこの世界で言う幻想種に当たるような動植物をふんだんに使っているからね。この世界では中々食べれる物では無いよ」
アイリスフィールの呟きにそう返した。
「げっ幻想種…なの?」
「ドラゴンや恐竜が現代に存在するなら別だけどね」
今回使用した物は昔カジノで手に入れた食材をふんだんに使ってある。俺の腕が一流止まりでも材料はこの世界では敵う物が無いのは紛れも無い事実だろう。
「僕、明日からジャンクフードなんて食べられないよ…」
ウェイバーが何処か遠くへ旅立っているが、スルーしよう。
料理で気を良くしたところで再び聖杯問答が始まった。
ライダー、ギルガメッシュと二人は自分の王道と聖杯に賭ける望みを言っていく。
ライダーは受肉を求めギルガメッシュは聖杯は自分の物であり勝手に盗んでいこうとしていると者を誅殺するために聖杯戦争の呼びかけに答えたらしい。ギルガメッシュはその過程が問題であって、聖杯自体はどうでも良いらしい。
さて、最後のセイバーはと言えば…知っていると思うが、ブリテンの救済と王の選定のやり直し。もっと相応しき人物が王ならば、ブリテンは滅びなかったのではないかと故国の救済を願う。
これにはライダーは憤然としギルガメッシュは笑い出してしまった。
何を否定する事が有るとセイバーは激昂する。自国の救済を願って何処が悪い、と。
「そう言えば、チャンピオンってセイバーに似ているわ」
イリヤが洩らした言葉で矛先が此方に向いた。
「チャンピオンがセイバーに似ている?ほう、チャンピオン。お主も王だったのか?」
「なんだ?ただの小間使いでは無かったのか?」
ライダーの問い掛けとギルガメッシュが俺に向ける表情が少し厳しいものが混ざる。
「チャンピオン、あなたはどう言った王だったのです?私と似ていると言うのなら教えてもらいたい」
セイバーまで此方を向くんじゃない。
ここに居る人たちの全ての視線が俺へと集まり、逃げ道をふさがれてしまった俺は観念する
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